詩人:千波 一也 | [投票][編集] |
つめたい風が
頬に突きささるように
真っすぐで
それは
あまりに
迷いのない有り様で
わたしには逆らう手立てがない
気まぐれ風味に
夜空をみあげれば
きら星が澄みわたっていて
気まぐれ風味に
わたしに呼びかける
そんな気がする
無理、というほどの無理なはたらきは
していないわたしだから
もう少し傷んだほうが
良いのかもしれない
ただただ黙って
こころの内では
舌打ちしたりなんかして
言い訳を繰り返したりして
逃げ場なんて
いくらでもあるから
どこにも無いのと同じこと
苦しまぎれの
ふたつ返事に笑みを忍ばせて
もう
開かれるしかない