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千波 一也の部屋


[1245] 流行最前線
詩人:千波 一也 [投票][編集]

だまされることばかり
気にかけて
誰かを
だますことには
疎いものです

それなりに
気に病むのだと
難しい顔を見せるのも
大人のたしなみです
使いこなすべき
道具です

過不足なく
適度にどうぞ


何か一つでも
気にいらないときは
そのすべてを
否定します

丁寧に包まれたままの
小箱が
わかりやすく
踏みつけられます

表も裏も
はっきりとして
それは確かに
丁寧です

拒む者への
目線ひとつも
変わらぬ道理で


悪を討つためではなく
悪を生むがための
正義もあります

目的よりも
結果が先ですので
まずは綺麗に
なるのです

器量も技量も持たぬまま
誰もが受身になるのです
熟慮せぬことの
未熟さを
高く
高く
歌いあげて
自らのなぐさめを
ほまれに
替えて


 流行最前線、
 お見逃し
 お聞き逃しの無きように


敏感ですか
その言葉の意味よりも

お上手ですか
素敵でいらっしゃいますか
その
表すところの様相よりも
誰よりも


愛を知っています
未来を知っています

ひとこと口にするだけで
何もかもが
手に入ったような
心地になります

とはいえ
その真実を
知ってしまうことは
猛毒ですからご注意を

敵だとか
味方だとか
ほんとうの区別が無いのなら
ことさらに
ご注意を


 移り変わりは
 世の常です

 流行最前線、
 わたしは次回
 何を伝えることでしょう

 わかるような
 わからないような
 そんな感触も同様に
 この報告の
 一部です

 最後の最後の本音です
 伝わります
 か

2014/03/02 (Sun)

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