水の匂いが燃えてゆく漆黒はうるおいのいろこぼれてはじまる灯りにけむる、波のいろ疎遠になれない花の名にひれ伏すともなくかしづく儀礼は、いつかの川上衣擦れを漕ぐささやきの刻面影がむすばれてゆく一途に揺らぐ炎となって重なることをこいながら涙、線を越えまたひとつ懐かしくなる
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