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千波 一也の部屋


[911] 身にあまる星
詩人:千波 一也 [投票][得票][編集]

たやすく

燃え尽きてしまうわたくしの


遙か

かなたに

星はかがやく




そこへ

届きはしないものか、と


たびたび指を

差しだすけれど、


風と

絡まり

いろなき音に

とらわれる




 ごらん、

 幾億ともしれぬ

 ともしび

 を



 あのもとで

 転がるひとつ、が

 わたくし

 なのだ


 繰り返される生き死にも

 ひとしい軌道の

 鉄道なのだ




むずかしく

ながれ去ろうとするわたくしを


遙か

かなたで

拒む声がきこえる




ごらん、


わたくしを

奏ではじめた星たちを


2008/08/10 (Sun)

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