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千波 一也の部屋


[940] ひらがな階段
詩人:千波 一也 [投票][編集]


ひらがな階段をのぼる子は

おとな、がそっと

支えましょう


大きな人、では

なんだかつぶれてしまいそう


それに

大きな人、など

めったにいらっしゃらないと

思われますので


おとな、がひとり

いてください




ひらがな階段をおりる子は

おとな、がそっと

待ちましょう


時刻はとき、です

時間もとき、です


ときには

どちらも

誤りですが

よのなか案外

そういうものです


おとな、はそっと

待ちましょう


気まぐれ風な

思案にのって




ひらがな階段は

とうの昔のものでもあるし

あしたのものとも

いえましょう


おぼえたばかりの忘れもの

そういうものだと

いえましょう


くすり、とわらえば

わかるでしょうか


おとな、は

くすり、が

好きですものね


2008/11/04 (Tue)

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