詩人:千波 一也 | [投票][得票][編集] |
つまずきなさい、
何度でも
ほんとの意味のつまずきに
出会うときまで
何度でも
傷つきなさい、
何度でも
深手のつもり、で
いられるうちに
癒しのすべが
あるうちに
ごまかしなさい、
何度でも
逃げみちたちが明るいうちに
夕暮れがまだ
来ぬうちに
逆らいなさい、
何度でも
自分自身のさびしさが
寄り添うときまで
語りだすまで
つまずきなさい、
何度でも
いつか
ひとり、は
ひとりの時間、は幻になる
かよわく済まされる定義のもとで
かよわく生きられるうちに
つまずきなさい、
何度でも
繰り返しなさい、
生きていることを