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人の心は、たとえば
風に揺ぐ、風船の様に。
ふわり、ふわりと、漂って。
風向きに全てを任せるそれは、
とても気まぐれであるけれど。
例えば、僕の愛、だとか。
君への愛しさ、だとか。
絶対に変わらない、
そんな気持ちがあって。
それはまるで
風船の、ような。
僕のだいじな
風船にくくりつけた、愛は。
まっすぐに
君に、届くだろうか。
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君のその瞳に、真っ直ぐ映るあいつに
ひどく、ひどく嫉妬する。
君が好きで、好きで、好きで。
好きで、堪らない。
それなのに、
君を輝かせる相手に
僕はなれないのだ、と。
それでも、恋をしている君の表情は。
この世界のなによりも、
可愛らしくて、愛しい、と。
思った。
僕は君に夢中で。
君はあいつに夢中で。
堂々巡りは、いつまでも続く。
だって、
僕はいつまでも
君が。
僕の瞳には、君が映るから。
だから、笑っていて。
この切ない空間の中で。
君は、ただ。
笑っていて。
―――そんな、夢を見たんだ。
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冬が好きだ、と
君は言った。
君が好きな季節を、
僕も好きになりたくて。
軽いトーンで理由を聞いたのは、
そんな理由。
軽いトーンで。
君は、言った。
耳元で、そっと。
冬は寒くて、
沢山抱きしめ合えるから。
堪らなく暖かくて
堪らなく嬉しいんだよ、
―――なんて。
そんな、愛らしい理由で。
でも、ね。
冬じゃなくても
僕等は抱きしめ合える。
キスもできる。
今までも、これからも。
いつだって、暖かさを共有して。
愛を確かめて。
結論を言えば。
君が隣にいるから
僕は、どんな季節だって。
大好き、なんだよ。
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ごめんね。
でも、
僕が愛しているのは、
―――、だけなんだ。
でも、
ありがとう。
すごく、すごく、嬉しくて。
あぁ。
泣かないで、
泣かないで、
――――ごめん。
眉を歪めるだけで、
泣く事の出来ない自分を
ひどく、憎らしく思う。
そんな、寂しそうな。
君にそんな顔をさせているのは。
僕、なのに。
初めての失恋だ、と。
作り笑いをうかべた
きみの頬に、伝うなみだは。
古ぼけた街灯に反射して、
キラリ、にぶく、光った。
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すれちがう必要なんて
きっと、ありはしないのに。
僕も好きだよ。
君も好きだろう?
だったら
伝えて、
君の、声で。
そうすれば、答えるよ。
囁いて。
抱きしめて。
そのあたたかな手をとって、
愛を込めて、口付けて。
考えては、いるのだけれど。
不器用な僕たちは
いらない堂々巡りをくり返して。
カケヒキ、なんて
もう散々だろう?
みつけかけた感情は、
伝えられずに。
胸の奥に。
チクリ
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きっと僕は。
例えばこんな、
ただのビー玉みたいに
ちっぽけな奴かもしれないけれど。
きみを世界一愛してる、って
胸をはれる事実がある。
だから、たとえ、
釣り合わなくても。
どうか、
ちいさな僕に、
おおきな愛を。
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よくよく考えてみれば、
君と僕とは
まるっきり、正反対で。
絵の具でいえば白と黒、
まざりあっても、決して
きれいな色にはならなくて。
僕が映画を見たいといえば
君は家から出たくない、
君が英語を勉強したくても
僕は数式を覚えたい。
噛み合わなくて、らららら
デュエットも上手く、ハモれない。
君と僕とは
まるっきり、正反対で。
だから、君に出逢って。
あたらしい事も、たくさん知った。
たとえば、
はしゃぐ君につられて空を仰げば。
気付かなかった、青が、広がって。
(空になんて、興味は無かったのになぁ)
たくさん知って。
それでもぶつかって、
ぶつかりあって。
泣いて、
笑って。
ごめんね、きっと君を理解できなくて
傷付ける事も、きっとあるけど。
それでも。
正反対な君を。
もっと知りたいと思う。
もっと、一緒にいたいって思う。
おもう。
想う。
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誰かを殺したいとか
憎らしいとか
いなければいい、とか
死にたい、とか。
思っちゃいけないんだって分かる。
わかっては、いるんだけれど。
僕達は人間で、だから例えば
世界中の皆に好かれる事もなければ、
世界中の皆を好きになる事なんて。
あり得ない、絶対に。
だから人と人とは衝突したり、
急に自分が嫌になったり。
そんなとき、衝動的に階段をかけ上って
屋上へと続く扉を開けて。
(鍵なんて気にしない、
そんなものぶち破れ!)
灰色、曇り空の下
ただ思いの丈を叫ぶんだ。
きっと黒い霧を
心に迷わすよりも。
ほら、胸の内はきっと晴れ!
不器用な僕らは
きっとそんな事しか出来ないさ。
でも、でも、
道が見えなくなるより、ずっといい。
晴れ渡る空の下なら、
見えてくるものもあるだろう?
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恋なんて、もう
忘れかけていたのになぁ。
きみの笑顔、視線、声色に。
きっと常識なんて溶けてしまったんだ、
僕のメールに一喜一憂する君も
僕の声に安心して泣く君も
愛を囁かれて恥ずかしがる君も。
すべてが。
すべてが愛しくて。
愛しくて、たまらないんだ、と。
夜、すこし涼しい空気の中で
電波越しの声を聞く。
「きみの声が好きだ。」と囁けば
「声だけ?」と拗ねる君の声。
周りから見れば
くだらない会話かもしれないけれど。
僕は笑って
「全部が好きだ」って言い直すよ。
すきで、
すきで、
だいすきで。
こんなに、あたたかい恋を。
僕は今まで、知っていただろうか。
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気付けば、君の存在が
僕の中で一番になって。
人を愛するって
こういうことなんだ、って。
思い知ったんだ。
触れたくて、触れられて、
嬉しくて、切なくて。
全部、足りないくらいに。
もっと、もっと、欲しい。
そんな気もするけれど。
ただ黙って背中を合わせて、
安心して無言でいられるんだ。
そんな君がいれば。
―――大丈夫、
僕は何も怖くない。
「君がいるだけで
僕は無敵になれる、」
そんな気がしたんだ。