詩人:COIN | [投票][得票][編集] |
あたりが暗く染まりはじめて。
いつもよりも少し
いそぎ足で、浮足立って、
君の所へむかう僕。
聖なる夜に訪れる
あまい、あまい雰囲気に
たまには、
便乗したって良いだろう?
はぁ、と白い息を夜空に溶かし。
インターホンを押す指にも
心なしか、力がこもって。
マフラーも巻かずに出てきた君の、
ほら、その笑顔が。
笑顔と、ぬくもりが。
ほしかったんだよ。
ねえ。
きにいって、くれる?
君のポケットにこっそり忍ばせた
ちいさな、ちいさなプレゼント。
僕から君へ、シンプルな指輪を。
君から僕へ、あたたかなキスを。
ホワイトクリスマスなんかじゃなくたって
雪よりも、君がきれいだから。
君が何よりも愛しいから。
これが、僕達のクリスマス。
この何よりも大きな幸せには
きっと、きっと
サンタも顔負けなんだろうな。