ホーム > 詩人の部屋 > ぺこベットの部屋 > 投稿順表示

ぺこベットの部屋  〜 投稿順表示 〜


[11] 彗星接近一分前
詩人:ぺこベット [投票][編集]

次に生まれ変わっても
僕と出会ってくれるかい?

ポケットに一人分の
愛を詰め込んで

5、4、3、2

今度生まれ変わったら
次こそはうまく愛せたらいいな

1、

ばいばい、君





2010/09/09 (Thu)

[12] いるはずのないひと
詩人:ぺこベット [投票][編集]

何度も振り返るのは
君を探しているわけじゃないよ
君に似た人を町で見つけると
つい反応してしまうのも
君のことを引きずってるわけではないよ

いるはずもないのに
いるわけもないのに

言い訳をやめてしまったら僕はきっと
溢れ出る想いを止められなくなってしまうから
ムリヤリにでも押さえ付けようとするんだ


いるはずもないのに、


いるはずもないのに振り返るのは
君じゃなくて
君の残像をそこに見つけるから

2010/09/09 (Thu)

[13] 青空心中
詩人:ぺこベット [投票][編集]

ギターとコーラとタコスを引っ提げて
ロールスロイスよろしく
いかしたビートであの空を突っ切る
空に信号はない
止まらなくていいんだ
履き古したスニーカーの
つぶれた踵を踏んで空にダイブする
遮るものは何もない

ねえ、一緒に青空に溶けてみない?

2010/09/15 (Wed)

[14] 乞い文
詩人:ぺこベット [投票][編集]

きっとこれからも彼が、
私を見ることはない。
そんなことわかってる。
でも彼の笑顔を見る度に
どうしようもなく騒ぐ胸を
抑えることはできなくて、
胸の鼓動に押し潰されそうになる。

(出会ってなかったら)

そんなこと思っても仕方ない
なんてことはわかってるよ。
でも、そう思ってないと
救われない、私が。

きっとこれからもあの唇は、
あの子の名前を呼ぶために動く。
私以外の誰かと幸せになるために、
あなたは生まれてきたんだろう。
きっとそんなこともう
最初からわかっていた。
望まない恋なら
最初からしなきゃいいなんて、
そんなこと人事だから
言えるんじゃないか。

すきになってくれるから
すきになったんじゃない。
どうしようもない恋だと最初から
あきらめていたわけでもない。

ふとした瞬間に彼の隣に
ずっといたいと思ってしまった。
そう思ったらもうだめだった。

(恋とは、きっとそうゆうもの)

2010/09/19 (Sun)

[15] ノーリトルペイント
詩人:ぺこベット [投票][編集]

こっちの居場所にまで
色を広げ浸蝕してきた
白いキャンバスの上踊らされる
僕らは混ざり合って消えていく

2010/10/11 (Mon)

[16] 花束と嘘
詩人:ぺこベット [投票][編集]

どんな美しい花たちだって
僕の嘘は隠せない
でも嘘で塗り固めた花束を
受けとったのは君でしょう?
僕らは同じ空気を吸った共犯者
人間の形をした罪

知ってる?人間わね
生まれながらにして
罪を持っているんだ

それじゃあ罪を重ねた僕らは
とんだ極悪人だね
そういうと笑ったきみは

もう



(あの頃の僕らはもういない)
(想い抱いていた未来の結末が、これ)



君の腕いっぱいの花束と嘘を、送る



2010/10/11 (Mon)

[17] トオイ、ボクラノ
詩人:ぺこベット [投票][編集]

透き通った水の中で溺れている気分だ。
空は見えているのに、どっちが上だかもわからずに、ただただもがいている。

(君は、)

僕が溺れているのを、知ってるだろうか。
もがいている僕を見て、君は何を思うのだろうか。
いつからか離れていった距離と気持ちが、僕の胸の中をまだ交差している。
引き寄せた君の腕の細さや香りを、僕はまだ覚えている、のに。
この距離がもう二度と、縮まることはない。

そんなこともう、分かっているのに。

(気づいていた、)

君の気持ちが、僕から離れていってることに。
気づいていながら、気づいていない、フリをしていた。
君から別れを告げられるのが怖くて、ずっとずっと逃げていた。
そんなものではもう、君を繋ぎ止めておくことなどできないと分かっていたのだけれど、少しでも君の側に、いたかった。

(遠い、遠い……、遠い、ナァ)

想い出だけが渦を巻いて、いい加減前に進みたい足をひき止めるから、僕はこうしていつまでもここから離れられないでいる。

(とおい、とおい)
(あの頃のぼくら)

(とおい)
(ぼくらの距離)

2011/09/25 (Sun)
17件中 (11-17) [ 1 2 ]
- 詩人の部屋 -