詩人:ぺこベット | [投票][編集] |
ああ僕はここから動かないから
君は好きなように生きればいいよ
泣きたくても僕には目がない
君を抱きしめたくても僕には腕がない
ここに1本足で立っているのさ
君は黄金色の野原を駆け抜ける
僕はただそれを見ているだけ
(目はないんだけどね)
カラカラに干からびた僕を
満たすように撫でてくれる
ある意味では君も僕と同じ
そこから動けずにいるんだろう?
だから今日も僕は1人ぽつんと
黄金色の野原を見つめるだけ
君はまた今日も1人颯爽と
黄金色の野原を駆け抜ける
(ただ1つだけ願いが叶うのなら)
(この体中の憂鬱を吹き飛ばす)
君のような風になりたかった
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鈍く光る紺色の空の中1つ
輝く流星を撃ち落とせば
手の平の闇に包まれて
そのまま消えてしまった
ただ僕は光りを手に入れたかっただけ
紺色の空にはまた雨のように
流星雨が降り注ぐけど
撃ち落とせばすべての闇に
溶けてしまった
そうやって僕は夜空のすべてを
手に入れた気がした
手の中の流星はまた夜空に上がり
僕の手の届かないところへ
行ってしまった
もう一度撃ち落とせば
今度は本当に消えてしまうと
知っていた
僕にはもう流星は撃ち落とせない
人々の夢を背負う
夜空の滲んだ光りは撃ち落とせない
君を閉じ込めていたなら
夜空に消えてしまうことも
なかったのかもしれない
夜空の滲んだ星のどれかに
君を探して銃を向ける
いくら撃ち落としても
それはただの夢なのに
今日も君は流星雨の
どれかに紛れ込んでいる
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君は前代未聞のブルーブレイン
医者もどんな科学でもお手上げ
たった1つ君を変える方法は
簡単だよ笑えばいいだけ
でもまたこれが頑固なブルーブレイン
どうしたもんか笑わない
それどころか涙の大洪水
何度も流され近づくこともできない
やっと涙が干からびて
水浸しの部屋の中
うずくまる君の手を取って
抜け出した青い夜
何度も怖がるように
君は振り返るから
僕がほらごらんよ夜は
君の脳みそそっくりだ
と大声で叫べば
微かだけどようやく微笑んだ
君を連れ戻しにきた
君の脳みそを笑うやつらが
前代未聞のブルーブレインだと
また君を水浸しの部屋の中へ
ブルーブレイン
ブルーブレイン
さあ君はもう大丈夫
早く太陽の下へ戻っておいで
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呼んだくせにその先は継ながらなくて
胸に何かつまったかのように苦しい
恋って随分もどかしいものですね
まるで終わリの見えない
何かに溺れているようだ
がむしゃらに走り出して
全てを破壊してしまいたい
恋は随分暴力的だ
何もかも僕の中からさらって行って
そのくせ何も残していかない
嵐のように激しく僕をかき乱し
風船のようにふわふわ
届かない所へ行ってしまう
僕はただそれを眺めるだけ
恋は随分自分勝手だ
こんなに近くにいるのに
何だか一番遠い気がする
(空を見上げれば)
(嫌味なくらい青い空と目が合って)
なんだかたまらない気持ちになったから
ああ、やっぱリ好きだと叫んだ
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これ以上進むことも
戻ることももうできない
同じところで足踏みして
届きもしない空を見上げてる
こんなにも胸が苦しいのは
届かないことへの執着なのか
進みも戻りもできない
この位置のもどかしさからか
慣れもしないタバコに火をつけて
肺まで煙を目一杯すいこむ
満たされた満足感と
満たされることのない
場所の虚無感に胸を押さえて
何度後悔をしただろう
何度進もうと思っただろう
ただここには君はいない
僕の作った未来と
ありきたりの過去の中にいる
こんなにも青い空に囲まれた
四角い街の中には
君との想い出が
あまりにも溢れすぎてて
交差点のド真ん中
もう一度ゆっくりと火をつける