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ぺこベットの部屋


[14] 乞い文
詩人:ぺこベット [投票][得票][編集]

きっとこれからも彼が、
私を見ることはない。
そんなことわかってる。
でも彼の笑顔を見る度に
どうしようもなく騒ぐ胸を
抑えることはできなくて、
胸の鼓動に押し潰されそうになる。

(出会ってなかったら)

そんなこと思っても仕方ない
なんてことはわかってるよ。
でも、そう思ってないと
救われない、私が。

きっとこれからもあの唇は、
あの子の名前を呼ぶために動く。
私以外の誰かと幸せになるために、
あなたは生まれてきたんだろう。
きっとそんなこともう
最初からわかっていた。
望まない恋なら
最初からしなきゃいいなんて、
そんなこと人事だから
言えるんじゃないか。

すきになってくれるから
すきになったんじゃない。
どうしようもない恋だと最初から
あきらめていたわけでもない。

ふとした瞬間に彼の隣に
ずっといたいと思ってしまった。
そう思ったらもうだめだった。

(恋とは、きっとそうゆうもの)

2010/09/19 (Sun)

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