詩人:碧子 | [投票][編集] |
いつも右手にある鞄
最初はあんなに重かった
あれも これも詰めた いつからだろう
こんなに軽くなったのは
両手で持たなければならない程重かったのに今は軽々片手で持ててしまうよ
産まれた時から傍にあった鞄
最初に僕の鞄に詰めたのは
僕の大切な人達・・・想いを沢山詰めてくれた
「何でもいいから沢山詰めるんだよ」
産まれた時に渡してくれた 穴だらけの鞄・・・
一体何処に中身を落としてきたんだろう
今はもう解らない
詩人:碧子 | [投票][編集] |
今までどれだけ現実から眼を背けてきたんだ
背けてきた分確実に失うモノは増えてった
もう取り戻せないよ
あの時に戻りたいと
心の中で哭き叫ぶ
どれだけ悔やんだってもうあの時には戻れない
青い空に雲が流れてる風が吹いている
詩人:碧子 | [投票][編集] |
思ってる事とは裏腹に素直に言えない
思ってる事とは裏腹に器用にいかないもので
気持ちばかりが空回り
野良猫に笑われる
そこにあった空き缶を掴んだ
野良猫に投げつけた
逃げられた
鼻で笑われた
何の涙か知らないけど頬をつたう涙
声にならなくて
心の中はズタズタさ
また野良猫だ
また笑うんだろう??
笑うんだろう?
笑うんだろう?
笑うんだろう?
詩人:碧子 | [投票][編集] |
全力疾走
石につまずき転倒
膝から大量に紅く流れた
まだ走れるぞ
まだ走れるんだよ
まだ走っていたい
足が思う様に動いてくれない
全力疾走
道に迷い先に進めない焦りと不安が募る
お願いです
誰か道を教えてください
行き交う人々見向きもせず自分が先と競り合う
もうダメだ
僕は明日へは行けない
疲れた体と心を壁ににもたれ掛ける
壁が倒れた
僕も倒れた
真っ青な空と真っ赤な太陽が姿を現した
僕の紅い血とよく似た太陽
眼が焦げそうな位眩しくて眼が開けられない
明日への道は開かれた僕はあの太陽と同じ紅が流れた足をもう一度動かす
全力疾走
まだ走れるぞ
まだ走れるんだよ
まだ走っていたい
まだ走るんだ
詩人:碧子 | [投票][編集] |
冷たい風邪が私の心を締め付ける
この町から閉め出されそうだ
ヒューヒュー
真っ赤な太陽に燃やされる
近付きすぎた
ジリジリ
鋭い視線を浴びて
聞こえるのはヒソヒソ囁く声 ヒソヒソヒソ
もう沢山だ
両腕を頑丈な鎖で繋がれた
もがけばもがく程腕に強く食い込む
もう逃げられはしない
やめたい