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大示の部屋  〜 投稿順表示 〜


[391] スズメ
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熱い地面をクチバシでつつき

枯れた草を大事そうに持っていく

風が少し強いけれど


小さい羽音を響かせて

君は飛ぶ


よたよた

ぱたぱた

暑い中、ご苦労様です


2010/07/27 (Tue)

[392] 大きな寂しがり
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過去が君を放さないなら

私も、この手を離さない


ずっと昔の失敗

秘密にしてしまえば

誰にも解らないのに

君は正直者だね


たどたどしい話し方

もどかしそうな君

でも私には伝わっている


古いカレンダー捲っても

昔の君には会えないから

私は今の君を見ているよ

がんばれなんて言わない


ただ生きていって欲しいんだ


過去が君を放さないなら

私も、この手を離さない


2010/08/01 (Sun)

[393] 私への子守唄
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底の見えない哀しみは

いつか歪んだ怒りに変わるの

歪むな、と押さえ付けても

じたばたと激しく暴れるの



こんな時は、静かに歌うの

誰の為でもなく

とうの昔に沈んでしまった

小さな私のために

深海で膝を抱く私に

届く様に


2010/08/12 (Thu)

[394] 向かい合う
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私は鏡を見つめる

私は鏡にうつった私を見つめる


鏡像の二つの目を見つめる

こんな目をした人に会った時

気づいてあげられるように

友達の中にいても

見てみぬ振りをしないように


その人を抱え込んで
自分を見失わないように


今は自分を見つめる時


2010/08/13 (Fri)

[395] 息つまる夜
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長く苦しい夜に呑み込まれて
月が歪んで見えても

丸い太陽の光が包んでくれた


それは誰かの腕にも似て


息を初めて吐くような

そんな心地になるのです


2010/08/13 (Fri)

[396] 普通
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皆が笑って迎える朝に

私は涙を流して時計を見る

皆が安らかに夢を見る夜

私は、冷たい汗を流して月を見る


苦しいなんて言葉はそこにはない


これが『普通』だったのだから


だけど

頭を撫でてくれる
あなたの顔を見て

あぁ、私は苦しかったのだろうな

と思うようになったのだ


2010/09/24 (Fri)

[397] 
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始まりの足音
流れ行く風に
誘われて広がる
遥か空へ

色褪せた世界を
過ぎ去った年月
残された心は
白く光る

まだ遠い歌声
最果ての草原
戸惑いを隠して
揺れる記憶

静かな祈りと共に行く
終わらない旅路を


ひとひらの言葉に
満ちて行く心は
星空に輝き
道を照らす

始まりの足跡
駆け巡る風に
誘われた命が
そっと開く

2010/09/30 (Thu)

[398] ビッグバン
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想像を絶する大きな爆発は

美しい星をつくった

途方もない時が過ぎ

美しい星の上で小さな爆発が
幾つか起こった


けれど
それは何もつくりださなかった


今も
幾つもの小さな爆発は止まらない


失ったものは見逃しようもなく
大きいはずなのに


2010/10/04 (Mon)

[399] 聞く耳
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間違っていようが正しかろうが

人の話は、よく聞くものだ

自分が今、どの位置にいるのか

わかるから


昔、正しいと信じていたものが

今、間違っていると感じれば

それだけ成長したのだと

わかるから


2010/10/20 (Wed)

[400] 間違い
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間違いで生まれた命なんて

どこにもない


生きることで

それを証明できるのならば

石に食らい付いてでも生きよう


たとえ世界が拒んでも


2010/10/29 (Fri)
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