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尻尾まであんこが詰まってるたい焼きの部屋


[597] 待ち合わせ
詩人:尻尾まであんこが詰まってるたい焼き [投票][編集]


ため息を結んで 縛ってしまえるほど
待ち遠しい まだ時間には
早すぎるのに
若い二人は 待ちきれないみたいだ

白い雪が 通りを染める
差し出した手のひらに冷たい感触

僕らはきっと携帯なんて
なくても ちゃんとめぐり会える

何時に何処其処で待ち合わせだ

今はあるだろうか そんな約束
電話ひとつで つながってしまえる

会えなくて それが切なかった
僕らのうぶな恋は 今は昔のこと

時計ばかり 気にするから
何日も前から そわそわする気持ち
小さな胸を膨らませていた

きっと僕らには わかっていた
便利さが奪ったものはあまりに多い

まだキスもしてないクリスマスイブ

ガイドブックで探したレストラン
君を喜ばせるための年に何回かの努力

会えなくて それが普通だった
僕らの時代の恋は おしとやかだった

今年も 雪は降るだろう

約束を交わすだろう

たまには携帯は置いて

不便な待ち合わせをしよう


何時に何処其処で待ち合わせだ

今はあるだろうか そんな約束
電話ひとつで つながってしまえる

会えなくて それが切なかった
僕らのうぶな恋は 今は昔のこと


2019/10/07 (Mon)

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