詩人:雨宮 永 | [投票][編集] |
真実は脚色された事実の向こう国境沿いの辺鄙な島を例に見る
異邦の物は一つの品を人数分に分け
道徳と礼儀をよそに旅の疲れを労わり
果敢な者は鳥の頭を砕いて島を返せと主張する
彼らもまた捏造された歴史に翻弄される時代の被害者
この国に関与する異邦の権力者の手駒に過ぎない
十万の死をなすりつけられ国と共に貶められてきた多くの英霊たちよ
真実は架空の空間を伝って明るみに出ようとしている
私はその時をまだかまだかと心待ちにしているよ
詩人:雨宮 永 | [投票][編集] |
閑寂とした空気の中に蹲り、平坦に覚えた世界に対する不平、不満は人の表情に似ていてその日の気分が悪かった
気だるい仕草で着けるタバコの煙と同じ気持ち
だらしなく天井を見つめながらこの世界から別の場所へと生まれ出ること夢見る
なぜ、私だけがここにいるのか
明日へ繋ぐ道がこれまでの問題に覆われて見えなくなっているのか、それとも過去のしがらみに囚われ感情に流されるがまま、ここに来たのかがわからない
そうして問題の大きさを触れることの出来ないこの場所から眺めながら
格子の外を自由に流れる雲を見つめる
昔と変わらない罪に濁った眼で