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箕喪 木陰の部屋


[15] ゼロになる瞬間
詩人:箕喪 木陰 [投票][得票][編集]

凍り付く手
みずからの想い届かずに


独りだと分かっていた
けれど求めずにはいられない


舞い上がる風は私を焦らせ


届かない思い 空で弾ける


ゼロになっていく瞬間
私は元のままでいられるでしょうか


心の変化


誰も知らない 未来がそこに


新たな扉
私の目の前にいざ開かん


すり抜ける体と魂
もう今までの私じゃない


必然で君に出会えたことを悔やまない
ただ自由さを憎むだけ


道は限られる


君と私は違う道


信じるなんて甘い想像
ただ自分を穢すだけ


演じる私をもうみたくない


それが本当の心なら
君はきっと離れてく


偽りの心を愛しているなら
私と君はお別れだ


助けてあげたい
そんな嘘つかなくたって


もう聞きたくないの


嘘でもせめて
心にくる甘い言葉を


涙は流さない
もう決めたから


私はもう弱くない


それでも心の中で

心にのめり込む闇を垣間見た
もう制御できない


凍り付く体
怯える私を置いて


君は先を歩き出す


独りだと分かっていた
けれど求めずにはいられなかった


ゼロになっていく瞬間
私は元のままでいられたでしょうか


心の中は闇いっぱい


真実を語る隙間


もう空で弾けてく

2007/02/01 (Thu)

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