詩人:morning star | [投票][編集] |
氷の結晶がどこからか舞い降りてきて ぼくにこう尋ねた‥「きみ、幸福かい?」
「そうだね、わりと幸福。まだ生きることが出来ているから。まだ生きようとおもえているから」
ぼくはそう答えた。
氷の結晶がどこからか舞い降りてきて ぼくにこう尋ねた‥「きみは今笑えているかい?」
「そうだね、笑える時はよくあるよ。一人のときがほとんどだけどね」
ぼくはそう答える。
氷の結晶がどこからか舞い降りてきて ぼくにこう尋ねた‥「きみは今なにが悲しい?」
「そうだな、ぼくがぼくを越えられないこと。それが一番悲しい」
ぼくはそう答えた。
氷の結晶がどこからか舞い降りてきて ぼくにこう尋ねた‥「きみはこれからどうするつもり?」
「そうだな、ぼくはぼくになるつもり。ぼくはぼくを極めたい。ぼくはぼくになって幸福になる」
ぼくはそう答えた。
氷の結晶はそれをき聴くと妙に納得して、微笑みとどこかへととおく舞っていってしまった。
ぼくは答えた。
「きっと幸福(そう)なれるのさ」。。。
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