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旅人モドキ(左利き)の部屋  〜 投稿順表示 〜


[121] #0121
詩人:旅人モドキ(左利き) [投票][編集]

セツナサイテ
いつでも胸に居座る きみの影を捜しさまよう
あの雑貨であふれる店には きっと約束を置き忘れている
きみとの長話に花が咲く日から ふたりの仲を裂いた時のいたずらを想う
たどり着くのに閉鎖とは この陳腐な願いは射通せないと気づく
セツナクサリ
なごり惜しくも舞い戻る間際で そぼ降る涙雨に出くわす
ぱっと水色の傘を開くと きみへの追憶がこみ上げて漂う
きみから贈られた形見だと つい今まで心から離れ去ると知って揺らぐ
あの懐かしい感情が保てるなら ずっと未来まで宿せる魔術すらも欲しがろう
セツナイマダ

2011/01/05 (Wed)

[122] #0122
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びしょびしょに濡れていたのに
さらさらと黒髪をなびかせ
つるつるで白い柔肌を
くねくねと揺らす
ふわふわで艶めかしい
きらきらと照り返すくびれ
ぴちゃぴちゃに弾ける乳ぶさを
ほわほわと両手で鷲づかみ
ぷるぷるで妖しい唇を
れろれろと吸えば
ふらふらで熱い裸体に
むぎゅむぎゅと身を沈める
がらがらに喉は渇いてきたけど

2011/01/05 (Wed)

[123] #0123
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あれは鈍器なんだ
鋭利な刃も 発射される弾も
無いからって 侮ったら駄目なんだ
固くて重たい 球状の塊を丸ごと 思いっきり石頭にぶつけたくなる
それが普通なんだ
人には秘密が 収蔵される場が
画になって装飾され 他者とは趣を共有しないから
何回も繰り返し 損壊を試みたって 打ちのめせないんだ

2011/01/06 (Thu)

[124] #0124
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おれは見ていた 夜を徹して おれの目の前で きみが酔いつぶれる過程を
おれは目撃した 明けすけな空騒ぎで 血潮が飛びちって更に 降りそそぐ場面までも
ある時には詰めより または離れさり 続けざまに血煙をあげる瞬間さえ見とどけた
片時も寝ず きみは酔いどれ きみは酔っぱらい おれを蚊帳の外に置きっぱなしで

2011/01/06 (Thu)

[125] #0125
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うっすらした影が左まわりに 南から東へと移ろうころ
心もち太陽が近い街にて きみは新たなる発見に目をみはる
そっと寄り添う二羽の鳥がエサをついばみ 穏やかな陽光を浴びる場面がまぶしくて
夢中になってじっくり観察してしまうきみ まっ白な翼で首は黒いが口元には赤のアクセントもある
それがスワンという名前だなんて知らなかった 越えてはいけない一線なんて言葉も
再会を願いつつお互いに手を振りながら しばし旅立ちを惜しむだけが別れではないと
ただきみが実感していた事といえば 息苦しさと頭痛に悩まされる土地だという思いだけ
絶えずまわるホシで繰り広げられる はかないドラマの最終章には囚われず
いつも回転木馬に乗っかり続ける 将来など考えて不安に陥るワケもなく
薄暗くなるに連れて短い夜の訪れを肌寒さが伝え いつしか世界とのつながりをきみは求め始める

2011/01/06 (Thu)

[126] #0126
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もしも記憶の海が有るのならば
まっ暗闇に包まれる心の奥底にまで すっかり沈んで澱みにたまる唄の響きさえも
やがて水面へと浮かび上がるのだろう
あっと言う間に蒸発してゆけば やっぱり気圏までも逸脱する咄の作りでさえも
いつか帚星となって現れ出るのだろう

2011/01/06 (Thu)

[127] #0127
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ありがたいをいただく
おれがはたらきありになりきれなくて すなどこもりはねをやすめているころ
ぬくもりをもつあめがつちもうるおし にじのかけはしでうみとそらをつなぐ
そこにつどうたいのおよぎもそれぞれ すばしこいやつにゆるりたゆたうやつ
すうあとにえらよりはきだすみずから きみをくるむだてではないやさしさで
ありがたいをいただき

2011/04/17 (Sun)

[128] #0128
詩人:旅人モドキ(左利き) [投票][編集]

笑むのは薄桃色 さんざめく花びら
丘に風吹くころ 謎めいた恋文が届く
ちぎれた昨日を 幾重にも結んでは巻け
真意を測りかね 美術展の海へ漕ぎつける
絵筆を手にとり 変わらぬ思いをも描きだせ
ほとばしる熱情 しのび泣きの声に感極まれば
宛がなき水彩画 同じ顔色の空で奔放に舞いこみ

2011/04/17 (Sun)

[129] #0129
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レンズが零れて
牧草のラビリンスに紛れて
独りで宝捜しに明け暮れて
結局は街にて新品を求めて
利き目が右だとも判明して
公園にて暫し息抜きをして
宴の余興へ足を踏み分けて
代表をも羽交い締めにして
今もハプニングを起こして
画策し続ける魂が渦巻いて
レンズを措いて

2011/04/17 (Sun)

[130] #0130
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明日さりゆく白雪姫は
あれだけの歯ざわりは さえずる声は 自由への扉までは
早春もたそがれ時には清らかで
恋しくて愛しさ味わえる頃あいへ
どうやら真正面に立ちふさがる影ぼうしが
かっと怒りくるいながら荒らげる叫び
こんな白雪姫が貪りつくそうと近づいて
蒼ざめる雄鶏の逃げまどうも

2011/04/17 (Sun)
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