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旅人モドキ(左利き)の部屋  〜 投稿順表示 〜


[171] #0171
詩人:旅人モドキ(左利き) [投票][編集]

てんき雨はそっけなく止んでしまう
おれといえば寝そべりながら いびつな金平糖などかじっては
こっそりと満ちてゆく潮のせいで にげ道をどうやら窒がれる
てんき雨がやめば てんき雨がやめば
まるで括弧のつかない感傷さえ なま温い掌で転がしてみたり
いわば黒みつから零れて きみへの想いまで白ざとうをまぶす
あまい金平糖もあっけなく欠いては

2012/10/14 (Sun)

[172] #0172
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その絵葉書は太すぎる頸枷を贈ると告げて
ぐにゃりと折り畳めるほどに柔軟性があり
ありとあらゆる色彩に包まれた樹脂だけに
おれの頸すじを絞めつけようと狙っている
もろく狂わしい心を認めて受けいれてくれ
どうしようも無く幼稚で儚い希望をもって
まぶしい朝の光が椿を明るく照らすけれど
おぼろげに包む夕焼けへおれは唾を吐いて
たとえきみ以外の人に縛り具合のより固い
きらびやかな頸枷がおれへと贈られようと
ちっともおれの望みは揺るぐ事なくきみを
いわば胡桃さえ割る覚悟で身ぐるみ攫おう

2012/10/14 (Sun)

[173] #0173
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ちょいと旅してる時にさ
海ぞいから山へと まっすぐに貫く道など出くわすと
その先には何があるのかを
確かめたくって とことん歩いてみたい気がしたりする
おれの癖って奴かもしれない
川をさかのぼる様に そういえば魚って味のある面だよな
やけに陰りのない死に顔だから
心が傷まない この点だけでも好ましく感じるけど果たして

2012/10/14 (Sun)

[174] #0174
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おれも歩む
かの民が踏み出したという大いなる旅路を
いかに険しくとも野営しては進むという決意を
そこに待ち受けるであろう困難という糧を
みちを歩む
どれほど敷居が高くとも思い切りまたぐという覇気を
きっと芽生えるであろう友情という響きの歌声を
こだまする舞台という魔物とも精いっぱい釣り合わせる心を
きみと歩む

2012/10/14 (Sun)

[175] #0175
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吹き飛ばされんじゃねえよ
鉱脈に突き当たらんだと まったく知ったこっちゃないぞ
妄想ってやつは無尽蔵だろ
掘り出すまでは大変でも そっから先は宝石が山になんの
丁寧に並べてみりゃきっと
奇抜な展開図が現れるぞ なんとか立体を起こしたいけど
力を貸してほしがってんの
絶対にだなんて空約束を うっかり青写真に書き加えんなよ

2012/10/14 (Sun)

[176] #0176
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遠見台のてっぺん
謎の地図が床に刻まれている
心の窓を叩き割り時の扉を拓く
十字路にて六角の星など探す
旅の空を包み込む闇に独り佇む
砂時計にて十二宮もたゆたう
雲の間を流れ去る彗の塵が放つ
光の漣で風車も離れ島へ游ぐ
羅針盤が潜む迷宮の閃き浮かぶ
汐見台とあるのきば

2013/01/17 (Thu)

[177] #0177
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クロサギもてくてく歩く
きみと温もりを生中継で通わせたいから
水鏡にシャッフルする秋の月
おれが流す血さえも再設定されるならば
クロサギだって清濁あわせ飲む
きみの声まで逆回転されて鳴り響く
橋渡しはカップルの陶酔する杯
おれも停留所へ涙など置き去りにしては
ギャンブルなり先手を打って毒を制す
きみを惑わす裏面上の大様な振る舞いか
クロサギがシラサギを追うようで

2013/01/17 (Thu)

[178] #0178
詩人:旅人モドキ(左利き) [投票][編集]

きみが 塗りつぶしてるパレットなんて おれはちっとも 興味が無いんだ
海山だって静かなときも おれだけが居ても 立ってもいられず動き回るんだ
大会の プログラムが 終了したっておれの 心にずっと宿るのは息苦しさなんだ
パレットが 運び出されるのを眺めてはきみも 絵筆に八つ当たりでぽっきり折ったんだ

2013/01/17 (Thu)

[179] #0179
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ついてく ついてく くんくん犬やら付いて来る
丘を独り下りていく心のおれを見すかすように
海まで到るならば堤へ上るおれより先まわりを
なでるな なでるな わきでる情など堪らないで
店へと入るおれの後を追い幼い児を泣かしては
童らに退けられておれの前から去れば影もなく
おいてけ おいてけ ぐんぐん犬なら放って進め

2013/01/17 (Thu)

[180] #0180
詩人:旅人モドキ(左利き) [投票][編集]

カプセルで詰め込んだ想いなら きっと一つ残らず思い出せるよ
とりとめの無い話だって弾んで ピックニックに行った気になる
ひょんな事から立ち寄った道に ノスタルジャも零れ落ちるのさ
なにげない遊び心も突き抜けば メルヒェンを生み喜べるからね
あっけらかんな言い回しに潜む ロウマネスクが舞い上がるはず
まるで矢の如く飛び去った景が ビヴュアクは真っただ中に在る
ホロスコウプの語り掛けるには 今が楽しけりゃそれでいいだろ

2013/01/17 (Thu)
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