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旅人モドキ(左利き)の部屋  〜 投稿順表示 〜


[201] #0201
詩人:旅人モドキ(左利き) [投票][編集]

零すとて 自らの美しさを高らかに語る后
一つとて 麦かりを告げるも沈むに遅き者
二つとて 燃え立つ鬼たちが打ち鳴らす鼓
三つとて 極めて勇ましく若き人の吹く笛
四つとて 月の怒りをも買って海に漂う器
五つとて 翼を開いて空へ飛びだす鳥の尾
六つとて 歌い手が奏でる琴の音に酔える姫
七つとて 幼い子を養う乳を携える運び屋
八つとて 潤んだ眼で猛りながら駆ける足
九つとて 心の大らかさを放って旅へ導く獣
十とて 帆を張って進む船に乗りこむ友ぞ宝

2013/10/21 (Mon)

[202] #0202
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おれは鬱憤を籠め太陽すら目の敵にするんだ 今宵は涙で頰を濡らす程おれの命も酔いたくて
時を盗もうと大それた願いは闇へ散らすのだ 雲の漂泊しない暗黒に瞳を凝らせば我も忘れる
そうそう思惑の通りに事は運ばず滅入るんだ 彼方で輝く漁り火みたいに奇麗な心が揺らめく
だから一筋に想いを貫く流儀が似合うきみだ まだ恐れを知らぬきみになら冒険も上等だろう
のんきに笑いさざめく人はおれを理解しない おれが失う物など苦悩の他に有るはずないから
愉快な仲間がきみをも引き込みたがっている 奪われた憧れを惜しむならば語り尽くしたまえ
おれにとっての孤独はおれ自身で癒すまでだ 切実な痛みが胸に宿るおれの傷も消毒するのさ
誰もかれもが幸せなのにきみだけは辛いのか きみを観察していればきみが不満だと感づくよ

2013/10/21 (Mon)

[203] #0203
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海をも望める天文台の辺りで
大好きな声に耳を傾けている
幼い子供が現れたり隠れたり
晴れたキャンプ場を擦り抜け
坂道も風に吹かれ下りていく
早めに装うハロウィンな店へ
路草を食えば川の上流に進む
静かな谷間にピアノが響くと
旅は急かされて足取りも速め
非常に危うげなギャンブルを
打ったら攻めの一手で返され
容赦ない恥をも浄める岩場に
立ち入れずに暫し大滝と想う

2013/10/21 (Mon)

[204] #0204
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大いなるレジェンドに ピリオドが打たれる
コメットが道連れにする
パズルを解けぬ悔しさも原動力となる
大いなるレジェンドに セミコロンが打たれる
マイクロフォンは骨抜きにされても握る
バンドの恋愛も色眼鏡で観る
大いなるレジェンドに アステリスクが打たれる

2014/01/31 (Fri)

[205] #0205
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ワシは学ぶんだ
奇襲を仕掛けても捕まるのはわずか
上昇気流に乗り進むも本音は手元が狂うものさ
不透明な事の成り行きに振り回されても待ち焦がれた
苦境に立たされても今まさに大空へ舞い広げる翼が
有頂天になっても高度を保てば着地が楽さ
イヌワシが学ぶんだ

2014/01/31 (Fri)

[206] #0206
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恩着せがましい親切心の応酬めが
垂れ流しの善意とやらを持て余し腐らせる
愚直なる思い込みの塊へ牙を剥き
底が浅い懺悔など不能で寒いと一蹴しては
鬱勃と沸き起こる激情に奮い立ち
身の毛もよだつ欺瞞が飾る砦で嘔吐を催す
乱発して止まぬ穴への射撃に抗い
返り血など浴びたいんなら暴行を加えれば

2014/01/31 (Fri)

[207] #0207
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蒸発して仕舞え
特定の秘密とやらを保護して
権力に盾突く者は脅す輩め
降り懸かる汚職と醜聞に隠れ
首長の失墜へと矛先を向け
究極な仮面も被る似非を数え
夢と現の間際で目を覚ませ
空虚さが宿る眼差しは危うげ
破壊と抗議を雑ぜ返す脳で
露呈する猿知恵も容認し兼ね
雲と散って霧に消え

2014/01/31 (Fri)

[208] #0208
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シリウスが放つ光の鋭さはまるで
シリウスは夕日が丘に咲く一輪のすみれ
ひなげしの笑顔がほころぶ季節には
色褪せてしまうセピアな追憶となろうとも
シリウスは恋に胸焦がし燃えさかる炎
かぐわしい香りに包まれて独楽が首振り廻る
シリウスは相棒を求め歩いて遠吠えでも
泣き濡れた睛で獣道を先駈ける同志には届かず
けなげにも聞き耳立てるシリウスとは野火
シリウスは生き別れた手の温もりを再び熱望する
ただし優長には進めない険しい旅路となれど
無我夢中で突っ走るシリウスゆえ琴線も鳴らす青星

2014/01/31 (Fri)

[209] #0209
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だれが罷めても
きみと夕日が丘にて
待ち合わせの予約を しっかり果たすため
地面を踏みしめ歩く
きみが広場から去り 森へと向かう物語に
さえる寒さで震える
草原をさすらう昼の からす鳴く熱い交流
心は切なく涙にじむ
きみの摩天楼に漂う 病める不穏な苦笑い
ついばむ隔離も荒ぶ
時空のねじれに陥り らせん状に続く坂を
上れば桃源郷と惑う
きみは生き辛く感じ 頭痛へ粘り強く抗う
しばし夢を解き放つ
宇宙の声に耳を傾け 問いへの答えも探り
小舟にて夜を明かす
きみに宿る魂の叫び 徒に暴走する性すら
ただ塊を削り怠らぬ
類の無い旅は大冒険 もう圧倒され絶句も
青い花束を贈りうふ
きみを包む喜びやら 照れも展望台に残し
さあ塔を出る手はず
未練など遠くへ投げ つと汽車に飛び乗り
肩を組んではしゃぐ
ほっと一息ついたら 迷わず胸に顔を重ね
髪から零れる朝つゆ
きみは辞めるな

2014/01/31 (Fri)

[210] #0210
詩人:旅人モドキ(左利き) [投票][編集]

白地図に色を塗りたくる
くるくるくる
頭をよぎる雑念など破る
ぶるぶるぶる
寒気が包む街を駆け巡る
ぐるぐるぐる
同じ路地で迷い身を削る
ずるずるずる
暴風雨に抗い心をえぐる
ぐるぐるぐる
妄想を求めて目もつぶる
ぶるぶるぶる
震える体を鼓舞しまくる
くるくるくる
先入観の封印を断ち切る

2014/01/31 (Fri)
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