詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
一般論としてのポジティヴはあんまり優しくないんだろうって思う
まったく未来への希望を見いだせない位置からすれば
相手にされなくって突き放された感覚なんて陥ってく
うっかり言い訳や弱音など吐いちゃう気持ちもくんで
認めながら力づけてこそ究極のポジティヴなんじゃないか
なんて事を田舎でくすぶってた道化者がほざいてる
競走でのスポットライトを浴びない場面に飽きて
ぼんやり路傍へ腰をおろし人の流れへ視線なんか送り
苦痛にゆがむ横顔ばっかり観察し続ける抜けがら
あっかんべえで先頭に立つと追い越した集団まで叫べ
変わろうとしてもしなくっても結局は少しずつ成長するだけなんだよ
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保険を掛けてから味見すると塩からいんで
鬼だとか放蕩息子って罵られるのは本望だと告げれば
尖塔の頂にでもペアを仲むつまじく吊るしたいと断想する
おれが今度は絶縁状やら叩きつける番なんだろう
互いに歩み寄るチャンスも潰し合うなんて最低なわけ
観念せざるを得ないのは心やすらぐ場所じゃないって事だ
先へ行くと分岐点があるならば異なる道に進むのも否定しない
きみが春の跫音を鳴らすのに誇るだけの価値はあるって
臆病者にならないで物申す勇気など持ちながら
少しでも重荷を軽くして長いトンネルと訣別しようか
余白まで埋めつくす景色へ賭けるのが共通項になれ
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脈打つ 旅行かばん 信号は
甘えたくて 頼られたい
両利き系の 頭脳も 搭載だもの
暴こう 黒幕の実像 気遣いの人 柔だね
開き直りこそが 美点な 壊し屋だってさ
嫌いじゃないよ 可笑しな現状も
誇張し過ぎてる 前の段階で 突拍子もないと
徒花さけと 瞬くまに破裂し 泡だって消える 木もれ日と
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ただようふねのうえできみたちがあそびまわる
かけてるいきおいでたまをほうりなげるなかま
まんまるなぶたいじょうでまんまるくおどって
とめどなくまんまるいたまなどとびかうひろば
たかなりだすこどうとはうらはらにそよかぜが
ふくころのうらさびしさもおぼえながらあそぶ
まきもどすぶたいのうえにてたまがころがると
どれだけふねがゆれるかにつられてよっぱらう
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やらずの雨
祭の初日から余韻に浸りながら人混みに交ざり
夜空の声へ耳を傾けながら打ち上げ花火で酔いしれ
新たに立ちはだかる壁など直面しながら息も吹き返し
歴史の舞台裏を学びながら鬼の大王だと結論づけ
街にて漂いながら徒労だった流浪の旅が宙に浮かび
毒づく薄暮
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まず沈思黙考するおれが堤防の傍らに在り
きみは乱入する形で彗星の如く現れて
ついさっき下りたばかりの高みへ飛び乗ろうと挑む
ひたすら跳び上がるも果たせずひたむきに立ち向かえば
やっと助走の勢いが加わって到達するから元気も貰う
その直後に迷わず舞い戻り尻尾を振る千両役者かい
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さまざまな浪を見守ってもいるんだろう
いわゆる腹の虫が鳴くのも聴き合ったりして
それぞれが渡り鳥として羽を休める桟など需めながら旅に発つ
あっというまに遠洋も飛び越えて海岸へ着地すれば
いろいろと染められては織られる糸が濃淡をも響かせる
けなげな声にくるまって眠気もこらえて聞き耳を立てたって
きみって天才または勝負師なのかなって推測しても未知数だから
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ふて寝こそ味わえば四六時中も夢か現かと流離える
あどけない恋心がいつしか物憂げな天然色を宿す
どうやら九曲めで甘ずっぱい空気は漂い始めてしまう
まばゆい煌きなど放ちながら誘惑する火花は危うく
ひょんな形で舞い込んだ招待状も懐に楼閣へと舟を漕ぎ出そう
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通用するか踏まえての以心伝心なので
どんぴしゃで届いたり無しのつぶてだったり
他人か身内かは当てにならないと風の便りを書く
おれにとって家族は港の先にいるって世紀の大発見を
成し遂げるも面識も会える見通しもさっぱりで笑えない
そして遠浅の海では熱帯魚みたいな船団が水面を泳ぎ
七十一年の時を隔てても不運な結びつきで囚われてだけ
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巷とは安易に迎合するな
行動を起こす反骨心で期待に応えないって決めた
暁に抱かれ涙ぐむ旅情を籠めた韻文なども
歯がゆく感じさせてしまう苛酷さも覚える
英雄や預言者とのべたな称号をことごとく蹴とばして
真夏の通り雨に打たれながら 感動のご対面は願いさげだと拒否する
奇妙かつ不可解なる秩序とは佳境だらけで群青や苔色や橙も交わると考え
薄っぺらな常識という枠組みすらはみだす潮風に乗って逸脱し
初の暴風雨をもたらす旋風が巻き起こる
迎合するな 迎合するな 過剰な横並び意識が落日する時まで
世のため人のためよりも己のためを優先するのもきみ自身なんで
渦巻く竜宮の遣いが闇に突き刺さる閃光で凍え