詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
ワシは学ぶんだ
奇襲を仕掛けても捕まるのはわずか
上昇気流に乗り進むも本音は手元が狂うものさ
不透明な事の成り行きに振り回されても待ち焦がれた
苦境に立たされても今まさに大空へ舞い広げる翼が
有頂天になっても高度を保てば着地が楽さ
イヌワシが学ぶんだ
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大いなるレジェンドに ピリオドが打たれる
コメットが道連れにする
パズルを解けぬ悔しさも原動力となる
大いなるレジェンドに セミコロンが打たれる
マイクロフォンは骨抜きにされても握る
バンドの恋愛も色眼鏡で観る
大いなるレジェンドに アステリスクが打たれる
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海をも望める天文台の辺りで
大好きな声に耳を傾けている
幼い子供が現れたり隠れたり
晴れたキャンプ場を擦り抜け
坂道も風に吹かれ下りていく
早めに装うハロウィンな店へ
路草を食えば川の上流に進む
静かな谷間にピアノが響くと
旅は急かされて足取りも速め
非常に危うげなギャンブルを
打ったら攻めの一手で返され
容赦ない恥をも浄める岩場に
立ち入れずに暫し大滝と想う
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おれは鬱憤を籠め太陽すら目の敵にするんだ 今宵は涙で頰を濡らす程おれの命も酔いたくて
時を盗もうと大それた願いは闇へ散らすのだ 雲の漂泊しない暗黒に瞳を凝らせば我も忘れる
そうそう思惑の通りに事は運ばず滅入るんだ 彼方で輝く漁り火みたいに奇麗な心が揺らめく
だから一筋に想いを貫く流儀が似合うきみだ まだ恐れを知らぬきみになら冒険も上等だろう
のんきに笑いさざめく人はおれを理解しない おれが失う物など苦悩の他に有るはずないから
愉快な仲間がきみをも引き込みたがっている 奪われた憧れを惜しむならば語り尽くしたまえ
おれにとっての孤独はおれ自身で癒すまでだ 切実な痛みが胸に宿るおれの傷も消毒するのさ
誰もかれもが幸せなのにきみだけは辛いのか きみを観察していればきみが不満だと感づくよ
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零すとて 自らの美しさを高らかに語る后
一つとて 麦かりを告げるも沈むに遅き者
二つとて 燃え立つ鬼たちが打ち鳴らす鼓
三つとて 極めて勇ましく若き人の吹く笛
四つとて 月の怒りをも買って海に漂う器
五つとて 翼を開いて空へ飛びだす鳥の尾
六つとて 歌い手が奏でる琴の音に酔える姫
七つとて 幼い子を養う乳を携える運び屋
八つとて 潤んだ眼で猛りながら駆ける足
九つとて 心の大らかさを放って旅へ導く獣
十とて 帆を張って進む船に乗りこむ友ぞ宝
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トリプルセヴン
熱情など逬る卵も殻を破れば紅玉
友愛の繫がる菱も磨いたら柘榴石
誠実で褪せずに光を探る間に黄玉
権威までも溢れる魂の果ては翠玉
濃密に蟠る星の輝きさえ鏤め蒼玉
尊厳を齎して海も越え群がる瑠璃
高貴さが燻る瞳の幻は醒め紫水晶
レインボウブリッジ
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サファリにて旅の空
岩の上ですっくと立つ背高のっぽなきりん
首を伸ばして見送るは白銀に輝ける熱気球
幾つもの涙雨を擦り抜けて挑む未知の領域
先を争う好敵手が脱落で独走するときめき
あのバルーンならば
思い掛けない苦難さえも克服できるきっと
夜から昼までずっと待ち眺めるは月と太陽
明るみ始める何百万回も朝を迎える地平線
浮かびながら光を浴びて膨らむ影がぽつり
希望の風めジェット
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テントを張って待機
こっそりバレットを隠し持って苦悩
立派なスローガンとは裏腹な輩に刃向かって脱走
ブーメランだと知りながら復讎心を燃やし思い切って迎撃
ちゃっかりポテンシャルの高さを活用しては翻って葛藤
生半可だと見透かされトラブルの種を感じ取って移動
ロリポップなど頬ばっては隠遁
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歩道橋を幾つも通り抜ければ 暑苦しさの切なげに伝う本屋が在って
真っ昼間なのに御構い無しで
ポラリスを何処に居ても捜して仕舞う 悔しさ一杯で太陽が憎らしい
点数稼ぎは性懲りも無く繰り広げられ
ミザールに包み込んで欲しい 幻想の海から浮かび出る泡が惑わすよ
苦み走る顔で無糖の缶を飲み
デネブは何時も素っ裸で胸を高鳴らす 夏の大三角と有らん限り叫ぶ
薄暗がりにて遣る瀬無い看板を見詰め
ヴェガで瞬くは鮮烈なる光だ 月が昇る前の星空を独り占めな織姫よ
歩道橋を幾つも通り抜ければ 暑苦しさの切なげに伝う本屋が在った
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信じたくって虚ろな手で閃きを摘もうとするも 誠実に振る舞わなければとの不安に潰されるし
前触れも無しに息苦しさが襲うも脱ぐは濡れ衣 哀愁を漂わす心は物思いに耽って陰鬱なる闇に
類い希なる秘技を足掛かりにして危険を冒すも 処罰される荷の重さが堪らないと口走ってる話
兎にも角にも展望で膨らむ想いは藍に染まる絹 寂れる倉庫にて埋もれ行く儚い矢を高嶺の花に