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旅人モドキ(左利き)の部屋


[209] #0209
詩人:旅人モドキ(左利き) [投票][編集]

だれが罷めても
きみと夕日が丘にて
待ち合わせの予約を しっかり果たすため
地面を踏みしめ歩く
きみが広場から去り 森へと向かう物語に
さえる寒さで震える
草原をさすらう昼の からす鳴く熱い交流
心は切なく涙にじむ
きみの摩天楼に漂う 病める不穏な苦笑い
ついばむ隔離も荒ぶ
時空のねじれに陥り らせん状に続く坂を
上れば桃源郷と惑う
きみは生き辛く感じ 頭痛へ粘り強く抗う
しばし夢を解き放つ
宇宙の声に耳を傾け 問いへの答えも探り
小舟にて夜を明かす
きみに宿る魂の叫び 徒に暴走する性すら
ただ塊を削り怠らぬ
類の無い旅は大冒険 もう圧倒され絶句も
青い花束を贈りうふ
きみを包む喜びやら 照れも展望台に残し
さあ塔を出る手はず
未練など遠くへ投げ つと汽車に飛び乗り
肩を組んではしゃぐ
ほっと一息ついたら 迷わず胸に顔を重ね
髪から零れる朝つゆ
きみは辞めるな

2014/01/31 (Fri)

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