詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
こいめの鉛筆でなぞってみるから
うっかり涙のせいで滲んでしまったていねいな字へ
えくぼが印象にのこるくらい穏やかなはずの
きみの言葉は何となくするどく尖っている
さよなら悲劇のヒロインと宣告するかのように
にわか雨にびっしょりと濡れたいつしかの肌身を
おもわず腕できつく抱きよせる瞬間が
ひどく豊満で妖しいのになぜか可憐なのだから
きみの乳ぶさを両手でまさぐりたい衝動に駆られた
その頃から秋風がエロスを包みこんだようで
わけも無くずっと隣にいてくれると信じては
あまりにも思いやりや気づかいを忘れてしまい
はしご酒にむりやり連れまわし続けたら
きみの笑顔がふいに消えて暗やみに立ちつくした
ちゃらんぽらんな恋などアシストしないようだな
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