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ワタナーの部屋  〜 投稿順表示 〜


[455] 翼を持たない理由
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むかし
地上に降りた鳳凰が言った

旅人よ
あの山を目指してはならぬ
あの山は険しい
地を行く人間には登れん

地の旅人は言う
だからあの山を目指す

鳳凰を無視し
山を目指す旅人

目の前の山は険しく
木々もほとんど生えず
地面は乾燥仕切っていた

旅人は道半ばで倒れた

しかし旅人は後悔しなかった

もっと楽な生き方があるだろうに

ただ旅人は
来た道を振り返る

地にはくっきりと足跡が残ってる

残る足跡のいびつな軌跡

旅人は天に向かい言った

いびつだ
格好悪い人生だった
あんたはそう思うかもしれん
だが空を飛べない俺だから
足跡を残さなきゃいかん

いつか俺のように
いつか俺のようにここを訪れる誰かが
俺の足跡の続きを作ればいい

そして
俺もこの山の天辺に立つんだ


そして旅人は逝く

また彼と同じ志を持つ
彼の足跡の続きを残す旅人を信じて

鳳凰は言う
大空を自由に飛ぶ私にも見えぬものがある

きっと
人間が翼を持たないのは、そのためなのだろう

2007/03/13 (Tue)

[456] あたしを呼んで
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消え去りそうな光だけを頼りに

君を捜しに出かける

きらついたナイフさえ
美しく見える闇の中

少しずつ君に近付く

振り返ってはいけない
そこに君はいない

振り返ってはいけない
闇に呑まれてしまう

何度でも
君の声を頼りに歩き出す


今すぐあたしを呼んで抱き締めて

離れ離れの2人でも心は繋がってる

そうでしょ?

今すぐあたしを呼んで抱き締めて

そこにあなたがいなくても
あたしはあなたを愛してる

だから…

お願い
あたしを呼び続けて

あなただけが頼りなの

2007/03/15 (Thu)

[457] 花の色
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鮮やかな花の色

瞳に写るのは幻か

どこに行っても始まらない

終わりのない歌

シルクを纏った君の体

月に照らされ
波打つ様は

まるで花の様


瞳ばかりが嘘を吐いて

モノクロを見ようとしない

それを知って
君は笑う

2007/03/15 (Thu)

[458] I am sleepin’
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そっとしておいてくれ
もう疲れたんだ

黙っていてくれ
しゃべりたくないんだ

見つめないでくれ
照れるじゃないか

忘れないでくれ
オイラはまだやれる

少し疲れただけなんだ

もう少し時間をくれないか

眠くなったんだ
もう少し寝かせておくれ

少しだけいいだろ?

次も次もって言ってちゃ疲れるよ

まだまだ眠いんだ

いつもの夢を見させておくれ

誰もいない夢見させておくれ

2007/03/15 (Thu)

[459] 日曜日に何もする事ないし
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なんでもない日曜日

天気は良好でも

オイラは何もしない

友達いないし
彼女いないし
お金ないし

時間だけはある

よく『人間忙しい内が花』
と言うけど

まったくその通りだ

オイラの青春の思い出はオナニーだけ

好きな子はいるけれど
その子の事は考えない

だって結局オイラのズリネタだし

そんなもんさ恋なんて

結局ヤりたいだけなんだ

ああ
一年後のオイラは何やってんだろう?

彼女いるといいな
友達いるといいな
お金あるといいな

忙しいのは嫌だけど

でも今よりずっとマシかなぁ

2007/03/15 (Thu)

[460] 積み木
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2人の積み木を積みながら

崩れないよう支え合う

愛し合うってそんなもの

高い高い積み木の頂上は

愛し合う者達にしか見えないもの

2007/03/16 (Fri)

[461] 
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孤独な人間という名の
毒男

毎晩毎晩暗い部屋ばかりに光を奪われ
(蛍光灯が切れてる)
夢見る事を忘れた三十路のオイラ


世間じゃ若いと言われても
オヤジと同じ臭いがしてきたこの頃
(風呂は入ってます)

毎朝毎朝自分で起きて
目覚しだけがオイラに話しかける(ように聞こえるんです)

天気のお姉さんはいつもかわいくて
オイラの心の太陽だ
(ああもう結婚したい)

お姉さんといってもオイラより年下なんだよなぁ

オイラ何のために生きているのだろう

やりたくもない事毎日やらされて
やりたい事が何にも見つからない

それでもオイラ生きていく
毎日毎日生きていく

みんなみんなそうだから

いつかオイラも
幸せになりたいなぁ
なれるかなぁ
(早く結婚しないとなぁ)

2007/03/17 (Sat)

[462] ゆりかご
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ゆられ



    ゆられ


   ゆら
     ゆら

      ゆられ




ねむれ

ねむれ

 夢見路に




   とわに

     とわに

      夢を見よう

ともに

 ともに



  夢を見よう

2007/03/17 (Sat)

[463] おわり
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常に終わりというものはあっけない

永遠に終わらないものなどないが

終わった事さえ分からなければ
それは永遠に終わっていない事なのだろうか

なにかを終わらせなければ
なにかを始められない

それは以外と少ない

人間とは器用なもので
忘れる事ができる

どんな悲しみや怒りも忘れる
どんな喜びや愛も忘れる

思い出は残るだろうが
その時抱いた感情なんて
儚いものだから

その時に終わるんだ

一瞬一瞬が始まって終わっていく

なにも始まらない俺の心も
やがて終わりがくる

そしてまた始まる

あっけなく
それが当たり前のように

2007/03/21 (Wed)

[464] だっこ
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両腕を抱え込んで君を持ち上げる

重くなったなぁって喜んでいいのかな?

首にかける腕 ぎゅっと握って

目を瞑ればあなたの匂い

さらさらの髪の毛 頬をくすぐる

なんだか眠たくなってきたよぉ

頭を撫でて 君の指が揺れる

もう少しこのまま

もう少しこのまま

2007/03/22 (Thu)
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