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ワタナーの部屋


[725] 私と猫さん「ふたつの生き方」
詩人:ワタナー [投票][編集]

もう・・・私なんか生きていても仕方ないよね

「・・・」

なんとか言ってよ〜

「・・・」

ふんっ
いいもん!私は誰からも必要とされないんだ

「・・・」

あぁ〜死のうかなぁ

「・・・」

止めてくんないの?

「・・・」

私さ、家でも学校でも空気みたいな存在だし、死んじゃっても関係ないもんね!

「・・・」

猫さんまで無視するの?

「空気がなくなったらみんな死んじゃうんじゃないか?」

・・・そーじゃなくて例えよ

「他人の何かになるのが人生なら、俺はとっくにくたばってるよ」

私と猫さんは違うの

「俺もお前も空気みたいなもんさ」

私は人間なの

「俺は猫だ」

猫は何にもしなくてもいいでしょ

「人間は餌を盗らずとも飯を食えて、人間は温かいベッドで眠れて、人間は雨風を凌げる家に住んでいる」

それは働いてお金で買ったものでしょ

「猫はお金を稼ぐ事もできない」

・・・

「人間のくせに死にたいとか言うなよ。俺はお前たちみたいな生活に憧れて、必死に明日を得ようとしてるんだからよ」

・・・でも、でも辛いんだもん。苦しいんだもん。必ず来る明日が怖くてたまらないんだもん

「・・・俺は前から人間が泣く理由がよく分からなかった。こんなに豊かな生活しているのに。でも人間だって人間なりに苦しんでいるのか?」

そうだよ人間だって苦しいんだよ

「それでもお前には生きていてほしいな」

・・・

「お前とは気が合うんだ。死んだら悲しい」

・・・しょーがないなぁ、猫さんがそー言うならもう少し生きてみようかな

「・・・」

でもまた死にたくなったら猫さんに会いにくるね。そしたら、また止めてね

「まかせろ、絶対死なせない」

2008/07/20 (Sun)

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