詩人:菊 | [投票][編集] |
汚れていく日々に無垢なあの娘は
何もかもを素直に受け止めていた
歳を重ねる流れに運ばれながら
ざらついた仕組みに幼さは削られていった
失っていった
表向きの言葉の世界で
笑っていた あの頃は今はもう写真の中
綺麗な人生を歩むのは不様と
事有る事に近道を強いられて
裸足のあの娘は傷つけられていった
泣いていた
泣いていた
「今日も誰かが自分を裏切り騙してる」
年頃になったあの娘は歪んだ
煙を閉じ込めた部屋で横たわり
切り裂く様な目つきを休めれば
色取り取りの花に囲まれた夢を見ていた
動物達と喋る幸せな寝言をこぼして
無邪気に微笑む寝顔は
泣いていた 泣いていた
閉め切ったブラインド
大声の雨音
おとぎの夢から覚めてもあの娘は
泣いていた
詩人:菊 | [投票][編集] |
致命的ダメージに取り乱した自覚と
ピントがずれた目で空白を泳いでる
過酷な重圧に余裕は潰された
固まった頭は言葉も吐き出せず終い
もろくなった段差を見事に踏み外す
振り払われる様に逃げ場は消え失せる
行き詰まったその先も分厚い壁はあり
不安定な足下に鼻先さえ読み切れない
傷つくのは慣れたはずさ
途切れる訳でもない続いていくだけ
立ち止まっても流れてくよ
取り残された後は…
疲労感に耐えきれず手放す瞬間に
妥協から繰り出される盲点を突く視野
軽くひねった安易さで答えが浮かび出す
固く縛った結び目も案外緩いもの
傷つくのは慣れてるから
多少の恐怖感もそんなに重くない
向かい風にはばまれても
解決の糸口はそこに…
目隠しの迷路で壁際を手探り
宛てなくさまよっても出口はあるもの
詩人:菊 | [投票][編集] |
君は僕を淡く包んで
深い青を広げてくれるから
眠る傷跡さえも
穏やかな波にのまれ消えていく
君の澄んだ瞳の波紋に
揺られて暖かな世界へ
全て受け入れてくれる
甘い優しさに抱かれ
君の海に浮かんで想いを泳がせれば
何よりも愛しく
華やかな香りの流れ
約束の場所へ
君と僕は青に溶けていく
彩られた輝きに二人寄り添う様に
君の空に浮かんで心を羽ばたかせれば
それだけで満たされる
鮮やかな声の風
約束の場所へ
君と僕は青に溶けていく
君の青に浮かんで僕は自由になる
どこまでも限りなく
海と空の間
約束された場所
君と僕は青に溶けていく
詩人:菊 | [投票][編集] |
程度を下げる調節はもう壊れて狂ったよBABY
並べられたグラフも自由を手にしてズレ始めたよBABY
身勝手過ぎたBABY
それすら気付けないBABY
高い位置から落とし穴目掛けてDIVEをしてる様なBABY
ドツボにはまっているのも知らずに高笑いしてるねBABY
塗りたくられた侮辱はBABY
洗い落とさず捨てたよBABY
ヤツは
無様な罵倒を刻み込んでる
醜態さらす背中に
自覚症状無しの自虐さ
FAT BABY
手軽に済ますBABY
痛み止めでHIGHになるBABY
感覚麻痺のBABY
醒めれば腐ってるよBABY
FAT BABY
蓋を開ければ蹴落とされてる
後ろ指に撃ち抜かれてる
焼却炉に追い込まれてる、ヤツは…
無様な罵倒を刻み込んでる
醜態さらす背中に
自覚症状無しの自虐さFAT BABY
詩人:菊 | [投票][編集] |
降り注ぐ偽造に埋もれ
かじかんだ指先で撫でてみれば
貼り付く欠けた結晶が
透ける瞬間に悲痛を叫ぶ
お前はまだ気付かないのか…
耳を塞げば反響して鳴り響く
消される足跡達
繰り返す事も知れずに
震えた身体はまた
同じ道筋 辿り続ける
吹雪く波へと呑み込まれていく
何もかもを隠し固めて
虚像のベールを切り裂くきっかけは
凍る涙が描く ひび割れた世界
真実はいつも誰かが血を流し
犠牲を払って手に入れた物は
今に壊れる永遠だろう
割れない雲に覆われ閉ざされた
冷たい偽りへ その手を振りかざせ
虚像のベールを切り裂くきっかけは
凍る涙が描く ひび割れた世界
真実はいつも誰かが血を流し
犠牲を払って手に入れた物は
既に壊れた永遠だろう
詩人:菊 | [投票][編集] |
石の中に沈むあなたは悶えるほど抜け出せなくて
呑まれる命は嘆きの叫びと共に灰になる
そっと仕舞い込んでいる色褪せない記憶は
淡く蘇り独りの心に強く絡み付く
腕を回して感じた温もりはもう重なる事は無いけれど
呼び掛ければ振り向きそうなあなたが目に映ってしまうから
砕かれた愛 今も拾い集めている
彩られた世界であなたに出逢う夢も
目覚めてしまえば孤独の悪夢へ形を変える
繰り返す痛み 時が経っても胸の傷深すぎて
手向けるはずの花 何処に置いていいのかわからない
忘れるはずのないあなたの声もいつしか
儚い闇の向こうへ消えてしまいそうで怖いから
砕かれた愛 今も拾い集めている
届かない距離はどれほど縮まったのだろう
わたしはまだあなたを追い掛けていていいんだよね
腕を回して感じた温もりはもう重なる事は無いけれど
呼び掛ければ振り向きそうなあなたが目に映ってしまうから
砕かれた愛 今も拾い集めてる
詩人:菊 | [投票][編集] |
アイツは断ち切った
かげる夢に自分を売り飛ばして
足並みを乱しながら
走り続ける事に意味を見失ったアイツは
立ち止まる事で強がりも何も捨ててしまった
悔し涙をぬぐってボロボロになったハンカチも
過去を捨て去る様にゴミ箱の中へ投げ入れた
そうやって取り戻せなくなる
繋いでいた物 全部
大切だった居場所さえも
何を誇れる?
染まったその色 本当に望んだものなのか?
この目には汚れた色
息を切らし走る俺をアイツなんて思う…
小さな光では何も照らせないと言って
ハリボテの様な造られた光の中逃げ込んで行った
そこで悲しいまでにアイツは変わった
無様な明かりに照らされて
止まったアイツは何を振り返るのだろう
置いてきぼりの目の前に背を向けて
1人ぼっちで
息を潜めて全て隠すのか?
何を夢見て今を眠っている?
その胸の内側は…
伸び行く距離に消えた姿 アイツどこへ向かう
詩人:菊 | [投票][編集] |
事なかれの安パイなエスカレーターに
足を踏み入れるのはなんだか気が向かない
お手々引かれてヘラヘラと愛想笑いしてる
奴等がどうにも胸くそ悪くて
模範解答 そんな道からはみ出してみればすでにクズ呼ばわり
それならそうと俺達は自分の道探した
何も用意されてない低い場所から
失敗重ねて上って行くんだと
ただまっさらに正直に生きてくよ
見えない明日をがむしゃらに
誰かに邪魔され崩されたって1つずつ積んでくさ
ゴミ山とののしられてる階段を
白い目した奴に追い抜かされる見下される様に
にらみを返したところで意味が無い
落ちこぼれてるなんて気にはしてないけれど
負けてる感じはヤケに悔しい
ふざけまくって馬鹿だと言われ暴れ回って痛い目を見た
それでもまた1つの段差は生まれてる
そう簡単に事は運べないけれど
確実に俺達は進んでる
望んだ物は遥か遠くなかなか届かないからさ
この夢は強さを増していく
見えない明日に俺達またつまづくだろう見落としてる様々な石ころに
それを大事に抱え込んで1つ1つ重ねてく
確かな自分の道として