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都onnet唐フ部屋


[15] うでまくら
詩人:都onnet [投票][編集]

久しぶりに会った彼女は 少し塞ぎ込みがちな姿勢で 上目使いで俺を見て

「…今夜、泊まっていっていい?…」

俺は断る理由も思い浮かばないまま 「ああ」 そう言うしか なかった


何 話すでも無く 時間だけが過ぎ 眠りを二人につれてくる

いつも通り?に 俺は寝具を二人分 並べて用意した

床についた二人
やはり何 話すでも無く 俺はうとうとしかけてた 不意に君が

「そっちの布団に行っていい?」

俺は何も言わずに彼女側の布団の端を空けた

そーっと 彼女は俺の傍に寄り添って
何故か
何故か 俺は自然に彼女の頭の下に うでまくらをした


やっぱり 何 話すでも無く 時間だけ過ぎていく

腕もしびれ始めたころ しびれた腕に 冷たい何かを感じた

君が泣いていた
声も出さずに

泣いている理由が知りたかったが 聞かなかった こんな時に限って 優しい言葉の一つもかけられない俺は ただ
うでまくら をしてやるだけしか できなかった


うとうと眠りかけて はずれかけた うでまくら

君を起こさないように 俺は 君の頭を引き寄せて
また

うでまくら

2003/12/08 (Mon)

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