詩人:おかだまい | [投票][得票][編集] |
ワインレッド
ソファーに
腰掛けてるあのこは
ブラックロングヘアー
ブラウンアイの
エヴァーグリーンワンピース
とてもよく似合ってる
ママの手作りなんだって
彼女はひとりぼっち
葡萄がよくとれる
小さな村の
湖の近く
小さな家に
住んでいて
住民はみんな
どこかに行ってしまったけど
彼女は知らない
彼女は家を
出られないから
毎日葡萄のパンケーキを焼いて
ミルク飲みながら
窓の外を
眺めてる
湖にうつる
月を眺めて
毎日眠る
ワインレッドの
大きなソファで
寂しいとは思わなかった
ママがいなくても
犬のテディがいなくても
何もなくても
彼女は生きていたから
全てを包み込んで
小さな家で
暮らしていた
何もなかったから
彼女以外
誰もいなかったから
生きていたから
さみしくなんてなかった