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美幸の部屋


[78] 手のなかに
詩人:美幸 [投票][編集]

いま、
ふたりの手のなかにあるもの。
それを大切にしよう。
やさしい気持ちや
消えない思い
あたたかな言葉や
そういったもの。


手のなかにないものの
数をかぞえ、あげるのはよそう。
いまあるものまでが
なくなってしまいそうだから。


手のなかにあるものを見つめて
大事にしてなくさないでいよう。
もしかするといつの間にか手のなかのものが
ふえているかもしれない。そのときは、ふたりで
いままでのように
あたらしいものも大切にすればいい。


いま、ふたりの手のなかには確かなものがある。
すぎていく時間のなかで
それをなくさないように。手ばなしてしまわないように。





2005/03/03 (Thu)

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