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なっこの部屋


[127] 刹那な存在
詩人:なっこ [投票][得票][編集]

中学生だったころ、祖母が死んだ

繰り返される読経の中で、もう祖母はもう還らないと知った

祖母と色んな話を沢山したかった


大学生だったころ、甥っ子が生まれた

繰り返される産声の中で、人は人から生まれるという当たり前を知った

みずみずしい生命はとても純粋でとても綺麗だ


人は死に、そして生まれる

どちらが後でも、どちらが前でもなく

繰り返される時の流れ、自然の流れ

その流れの中に私たちは存在している


私もいつか必ず死ぬ


そんなことを甥っ子の成長と共に思い知らされた

だから、人として今に存在すること、思考することは

奇跡なんだと思う


望んで存在していなくても、不幸だと感じていても

ちっぽけに思うことを真剣に悩んだりしても

奇跡なんだと思う

どんなふうに生きようと

私たちは刹那に生まれた存在に変わりない



2011/02/13 (Sun)

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