詩人:猫目石 | [投票][編集] |
宛名の無い手紙
切手も無い
届かなかった、
いや届けなかった
風がまた笑う
臆病者…と
君と私を繋ぐ
頼りない形
風、よ
君に届けて欲しい、臆病な私だから
たった一枚
たった一言
好き
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君が側にいるのなら
優しい笑顔をプレゼントしよう
離さないよ
さよならはさせない
暖かい思い出が繋ぐから
君を抱き締めるから
いつか
涙は乾いて笑顔に変わる
詩人:猫目石 | [投票][編集] |
舞道会に憧れただけ
哀れな灰かぶり
魔法使いはこない
母の形見のドレスを着て
硝子の靴は偽物
貯めた銅貨で呼んだ馬車
王子と踊る
哀れな灰かぶり
金楽器は音を立て
オーケストラを奏でる
光り輝く
シャンデリラ
12時の鐘が鳴る
別れを告げた
endlesswaltzとは程遠い
階段を駆け下りた
靴を落とすのは
ただの偶然
白い鳥が迎えに来る
哀れな灰かぶり
白いドレス
12時に鐘が鳴る
白い時計台
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『生きろ!』
フェンスを飛び越えようとした私に
一生懸命止めようとしてくれた貴方
私は我が儘だね
ごめんなさい
大好きだよ
貴方に構わず
そっとフェンスから手を離した
完璧だったんだ
『生きろ!』
私に向けられた
私だけの言葉
それに揺れるまで
だから今が続いていた
なのに貴方はもういない
私は生きて
貴方は死んだ
『生きろ!』
繰り返す言葉
貴方は今、空にいますか?