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ハoィンロの部屋


[98] 裏切り無き仲
詩人:ハoィンロ [投票][得票][編集]


くたびれた車体

微かに残る走った記憶

主を乗せて颯爽と

真っ直ぐに走り抜けた国道24号線


唸るエンジン

風を切るボディ

私を操る主の姿



あれからどれくらい経つだろう

駄菓子屋裏の小さな車庫に
独り…いや一台か

どれだけ待っても主は来ない

あれから何年過ぎただろう
私がここで朽ち果てても

主が来るのを待ち続けるだろう

また整備をしてくれるさ

また一緒に走れるさ




そしてまた

車体は

主が死んだコトを知らず

永遠の眠りについた

主を待ちながら

2006/01/21 (Sat)

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