詩人:アルバトロス | [投票][編集] |
僕の中に渦巻く
時間の流れに彷徨う光
君がくれた全てが
僕の発した音を音楽に変えた
戸惑いながら
傷つきながら
それでも確信を胸に進んできた
バカでいい
そんなリズムもあるさ
君と刻んだビート
なにげなく
口笛で奏でたメロディ
僕と君の歩幅に
ああ寄り添って
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夏の気まぐれな風が通り過ぎた
百均で買った風鈴が
少しだけ微笑んだ
さっきまで物憂げに僕を見ていたくせに
近所の気まぐれな猫が
僕んちのベランダにお邪魔してきて笑うから
僕も煙草を消して
微笑んだ
その時
僕はこの涼しげな風鈴や気まぐれな猫を
誰かに教えてあげたくなったんだ
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何を取り戻すわけでもなく
どこに逃げるわけでもない
ただ時間は戻らないし
逃げてもギリギリの平行線上
そう知ってしまったから
一人歩きした感情が僕を追い抜けば
まだ今よりずぅっとマシかな
だけど見た目よりも
いつも中味が億劫なんだ
僕はずっと瞼の内側の世界を
眺めていたのかもしれない
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つらい。
そう言えばいい。
わかってる。
だけど、
言えないよ。
誰にも、
言えないよ。
約束があるから。
そう、
ここにしか、
僕はいない。
なのに僕は、
僕を探す。
今日も、
この街で、
風が僕の頬を、
するりと撫でた。
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朝 煙草の煙
溜息よりも重く吐き出す
だけど僕の顔を覆うように漂う
過ちを隠すように
自分以外のすべてに嘘をついて
そうすることで
結局自分にも嘘をついて
ああちくしょう
煙が目に染みて涙が滲む
勘違いした涙が溢れて
僕が慌てて空き缶に押し込んだ煙草と後悔
消えたのは煙草だけ
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間に合うか
間に合わないか
ウサギは遥か遠く
追いつけるか
そんなアリスになった気分で
間に合わないと
悟ったから
僕の息子にバトンタッチ
とりあえず頑張ります
そういう親孝行
poem2021
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そんなんじゃないんだと
目の前の不確かな事実を
必死に否定して
その事実に真実を描く
他でもない犯人は僕だ
描きそびれた君の顔を今
虹に重ねて描くよ
雨はさっきやんだのに
それは涙色に染まって
そうまさに
虹が姿を消したとき
まさかの雷に
僕は逆光で顔を失った