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アルバトロスの部屋


[351] 囲い
詩人:アルバトロス [投票][得票][編集]

自分という囲いから飛び出して
知らない向こうに行きたい
常にそう思っている

でもそれが出来ずに
囲いの中でぐるぐると
そしてずるずると
日常を過ごしているのだ

小さい頃
好奇心で知らない道を進み
だんだん怖くなって
恐怖心が好奇心より大きくなって
半泣きで家に帰ったっけ

そんな感覚のまま
今も自分という囲いから飛び出して
知らない向こうに行きたい

行けばわかるさ?
馬鹿言ってんじゃない

行っても行かなくても
一生わかりゃしない

今が
囲いの中でぐるぐるとしている今が
幸せならそれでいいのかな

ちょっと試しに飛び出してみろよ
知らない向こうに
知らない日常に

自分しか行けない
でも行かない
怖いもの

疑問だらけの今が
可もなく不可もなく
いわゆる幸せに違いない

2010/09/17 (Fri)

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