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アルバトロスの部屋


[396] 石ころ積み
詩人:アルバトロス [投票][編集]

あくまでイメージの話をしよう

僕は知らないうちに積んでいたんだ
不細工な石ころを選んで積み上げていた

この丸い地球上では
恐らくどこよりも水平だろうなって場所に立って
そこに見つけた小さな窪みに石を詰めたのが始まりだった

詰めた石の上に僕は石を器用に積んでいく
不細工な石ころだから今にも転げ落ちそうなんだけれど
なかなか落ちないもんだね、崩れないもんだね
しつこいなぁと思いながら無表情で無計画に
だけども丁寧に丁寧に崩さないように積む

目的は崩さないことでも崩すことでもない
そんなことは知っている
知っているからわからなくなる

昨日、不細工な石ころたちの塔は崩れた
誰も揺らさないのに風も吹かないのに

悔しい?
わかんない
でも散らばったそれを蹴っ飛ばしたくなったよ

僕は蹴っ飛ばさずに背を向けた
しばらく積みに来ないよ

2012/10/01 (Mon)

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