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朧の部屋  〜 投稿順表示 〜


[21] Secret Picture
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海は空を見上げてる
誰も知らない幼い所
隠された秘密の場所
秘密明かして進もう
この体が果ててまで

純粋に生きた海の中
海藻を掻き分け進む
深海の奥へ潜り込む
生きた物が侵入する
深淵の先へ辿り着く
さざ波が前後に揺れ
時の経過は波荒らす
強い波が激しく荒れ
波が奏でる音に酔い
綺麗な海を壊したい

光が弱まり星果てる
死んでいった深海に
僕の温かい欠片残し
深海を光色に染める
空が落ち海は果てて
朦朧と何度も死んで
それでも永遠に続く
終わりなき波の揺れ
ゆっくりと帰った天

浮上して帰還した僕
水の粒を纏う満足感
海と唄を歌った痛感
光る海面は何よりも
優しく美しく冴える

幸せを掴んだ瞬間に
大きな海は愛を知る
静かに波は去りゆき
夢を見て眠っている

月明かりに照らされ
反射光に輝く海の祭
海は新たな命を生む

2004/12/27 (Mon)

[22] 短針が動かない時計
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始まりから三年の刻
短針を刻まない時計
始まりから三年の愛
遠距離を思わせる涙
二人で刻む古い時計
恋人の共有する時計

ゆっくりとした未来
時計の針を早めたり
華咲く季節は程遠い
太陽の季節を越える
愁いの季節は過ぎた
現在を早く進めたい

三百日以上の一年で
一日でも逢えたなら
その身体を一瞬でも
強く強く抱き締める
抱擁の秒針が動いた
貴男への愛を感じた
長針の時間は過ぎる
何年も降り積もる愛

刹那の流れに焦る刻
神か悪魔の怪奇か?
悪戯天使の仕業か?
時間の経過は早くて
一年一度の時は過ぎ
再び夢を追い駆けた

どんなに離れてても
忘れないよ一瞬でも
強く強く想ってる…
三百日以上の一年で
一日でも会えたなら
私は幸せでいれる…
一人だけの針は動く

大丈夫…信じている
また見送る不休の針
いつの日か夢を掴み
短針で長針の時間を
二人で追い駆けよう

2005/01/08 (Sat)

[23] 真紅色ノ硝子物語 -イマ紡ぐ声-
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清純の森が豊かな地
この小さな国の姫君
硝子の心を持つ純白
深い傷を持っていた
少し言の葉を違えば
精神崩壊は免れない
また惑星壊滅の記憶

視界を塞ぐ麗しき髪
その真意は盲目の眸
白き包帯に夢を隠し
美の容姿も包み隠す

紅の運命を変える日
姫は一人で外へ出た
観えない世界の中で
真紅の騎士と出会う

お互いの夢を語った
幸せも束の間となる
悪に囚われた硝子姫

悪は純白へ吹き込む
人は誰も演じたがる
硝子姫もその一人だ
虚無の悲劇の主役は
誰も居ないと伝える
そして刄を突き付け
暗闇で脅す恐怖存在

真紅の騎士は叫んだ
虚しくも悪は聞かず
精神暴走は覚醒した
この星を揺るがす力
周辺の自然を破壊し
元凶の悪をも滅ぼす

真紅色に包まれる姫
徐々に退く暴走の渦
姫は言の葉を信じた

水晶の輝きを持つ瞳
視界を生む奇跡の光
熱い星屑の涙が流れ
水晶は輝きを増した
硝子の愛を刻む騎士
真紅の愛を染める姫
悠遠の地に結ばれる

後に引き裂かれた愛
姫は崩壊のトリガー
人類の運命を握る者

その果てない夢の中
二人の記憶が甦る夜
記憶から二度目の春
未だ誓い合う愛の証
それは二人の心の中
叶わない愛の記憶…


私ガ普通ノ人ナラ…
アナタト二人キリ…
幸セニナレマシタカ?

2005/01/16 (Sun)

[24] ヒトツの答え
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君の名前を呼んだ
虚ろな夢に現れる
その眩しい笑顔は
今の君の姿と違う
かけ離れているよ

悪夢の記憶を溯る
夢は君を惑わせる
民は弾圧に平伏す
悪を許さない革命
裏切る祖国を壊す
君だけに救いの手
差し伸べるために
越えてゆく…独り
それが答えなら…

思い出を生み出す
彩られた遠い大地
ふわふわと揺れた
コスモスが咲いた

大切な眸から零れ
悲しみが頬を伝う
涙の落ちる波紋が
君の姿を滲ませて
ゆらゆらと揺れた
陽炎の様に消える

君の裏の幻を観た
隣に笑顔を見せる
進むべき道を託す

燃え上がる復讐の炎
思い出(故郷)を壊し
越えてゆく…二人…

一つの運命に坑がう
行方を知らぬまま…

2005/01/20 (Thu)

[25] 影の無い少女
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この現世で彷徨う魂
姿と影で表される世

現世に未練を残留し
赤い着物を羽織う霊
和に人形を抱く黒髪
その少女に影は無い
死後に死ねない少女
その真実を語った…

豪邸に生まれ育つ子
その七年間の生涯は
残酷なる宴に散った

七つの誕生の日の夜
真相を知らぬままに
刃物が壊れるまで…
屍が塵果てるまで…
愛していた父の手で
滅多刺しにされた体
許しを請う涙の姿を
血に染まり散る体を
最後に少女が抱いた
人形だけが見ていた

恋を夢見た少女の夢
未練で現世を彷徨う

幻の人形を抱く霊魂
影の無い幽霊の少女

2005/01/21 (Fri)

[26] 風の落とし子
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気まぐれな風が生む
悪戯と謎を秘めた者
その姿はとても緩く
例えるならばコイン
裏面を見せない表面
詐欺師みたいに騙す
裏コインはポケット
ポーカーフェイスを
一つの武器に操る技
敵も仲間でも手玉さ

どんな敵も欺く為に
騙すのはまず味方を
この頭脳を回転させ
誰も読めない意図に
抜け目の無い戦略と
気飾る嘘と甘い言動
この風の噂が情報網
面白い展開を仕組む
自らのゲームにする

輝く覚醒した緑眼は
どんな敵も威圧する
自分を偽り隠す演技
簡単に真意は見せず
面白くなりそうな者
簡単に殺しはしない

この風は悪魔と化す

2005/01/25 (Tue)

[27] 時を刻む流砂
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波を立てぬ砂漠の海
小さく軟らかな粉末
砂はたった一粒だと
何て名前なんだろう

この世界中に有る塊
微少の全ての砂達に
命は吹き込まれてる
この小さな一つ一つ

ある時に皆は悪戯で
アスファルトの地に
アートを書いてみた
街に交う現代の人達
芸術は解らないけど
君達は素晴らしいね

有りのままなのがいい

とある砂丘の砂達は
生きてて動くらしい
そこは異世界で時に
世界が逆さまになる
どんな夢が溢れてる
月も太陽も逆さまで
朝と夜が交わる世界

歩いても進歩しない
現代の人間達と違い
砂は時を刻んでいる

その鮮やかな流砂に
僕は立ち入れないか
夢の先に連れてって
今の現代の無駄足に
時間を流される前に

束の間でいいからさ
足を捉われない様に
僕だけを導いてくれ

2005/05/18 (Wed)

[28] Brack feathers-line
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僕は“君”を視てた
気付くと羽ばたく癖
自然にそうなる仕草
僕の指に伝わる感触
その揺らぐ愛しさは
艶やかな漆黒の色彩
まるで羽根の様だね

僕の全てを魅了する
黒く妖艶に舞う愛情
その汚れなき優しさ
憂いに靡かせる繊細
ふわり覗かせる顔に
心が高く舞い上がる

君を一途に想うから
いつまでも大事に…
その輝き、美しさが
永遠になるのならば
空を、風を、全てを
貴女へと身を捧げる

君が自在に操る翼は
黒く紡がれ僕を魅了
自由の羽根を広げて
描いた夢へと向おう

ただ一つを願うなら
僕の世界で唯愛しい
“君”をいつまでも
永久的に視ていたい

ずっとここにいて…
君だけを見つめている

2005/06/07 (Tue)
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