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理恵の部屋


[94] リップス
詩人:理恵 [投票][編集]

通り雨の降った日に
あなたはぽつりと呟いた

もうこれで終わりだね

って

私はただ、俯いていた

何がそうさせたのかは知らないの
桜の散る春の日から
雪の積もる一昨日まで
気がついたらなくなっていた

私は手のひらに
リップのかけらを握りしめながら

この紅も
あなたのために選んだのに

って 涙を
こらえた

最後に キスして
そんな願いも言えぬまま

あなたは 雨と共に
去っていった





H29.1.22

2017/04/09 (Sun)

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