ホーム > 詩人の部屋 > 花房優希の部屋 > 仮面の裏側

花房優希の部屋


[18] 仮面の裏側
詩人:花房優希 [投票][得票][編集]

君が忘れてしまったもの

全部僕が拾っていくから

だから、君、忘れても良いよ

僕、覚えてるから

忘れても良いよ

仮令君が忘れても

過去なんか要らないと云っても

君の記憶から僕が零れ落ちたその時は

僕はその欠片を掻き抱いて

君の傍で笑っていたいと思う

破片で傷だらけになった掌のことなんて、

君は気にしなくて良いから

何も知らずに、知らない振りして

僕の傍でただ笑っていて





はらはら

はらはらと舞う嘘

その笑みが本物になるまで、

どうかこの涙には気付かないで










チクチク、

ズキズキ。



痛むのは、何故?

2006/05/07 (Sun)

前頁] [花房優希の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -