こぼれ落ちた月の欠片
僕の部屋の窓辺にそっと
落ちてきた 音もなく
すくい上げた瞬間
雪のように消えていった
その時キミを見た気がした
締め付けられるような感じに苦笑した
あぁ忘れたつもりで
忘れてなかったか
気付かぬうちに涙が流れる
キミが僕の前から消えたのは
突然の事だったから―――――
前になんか進めないよ
ほんとに愛したのはキミだけだった
不意に窓辺に音もなく
またこぼれ落ちてきた月の欠片を
キミに重ね
今度は壊さないようにと
両手に包み
優しく小瓶に入れたのは
いつの日のことだったか
2005/06/14 (Tue)