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海乃の部屋


[76] 冬の港
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車をとばして着いた先は
港のターミナル


ここに来ても
君には会えない

だけど

会うことが出来なくても


あの時刻の
あの便に乗れば
君を感じることは
出来るだろう


でも僕にはまだそうする勇気と自信がなかった


暗い海で
静かに休む船を
僕は暫くただ見ていた


またいつものように
重い足取りで
ターミナルをあとにした

乗り込んだ車のシートが
やけに冷たかった

2008/12/20 (Sat)

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