詩人:ふくざわゆいと | [投票][得票][編集] |
なんの取り柄も 価値もない
処世術さえ知らない
他人と上手に話せない
ホントは触れて欲しいくせに
本音は 誰かに触れたいくせに
面白くもない話を 誰が聞いてくれるのか
自分の話に 誰が立ち止まり
耳を傾けてくれるというのか
楽しませてあげられない
笑わせてあげることもできない
だからか 自分も上手く笑えない
誰もいない部屋で ひとり
落とすのは 涙ばかり…
「きっと心ごと壊れてる…」
ねぇ
一緒にいて 誰が喜ぶの?
一緒にいて なんになるの?
ほら また逃げる
刃へ逃げる
涙の代わりに 血を流そう
血を流すことで 涙を止めよう
嫌 逃げる
「今」から 逃げる
肌から滲む 赤
みんなと同じ赤?
それさえ どこか汚れて見える
こんなはずじゃないと…
苦しいんだろうか
こんなことを 繰り返す先に
待っているのは 虚無の日々
あの頃と同じ それでいいの?
痛みに慣れて 分からなくなって
少しずつ 失われていく
増えていく傷と引き換えに
なにも感じない 空っぽの心
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