詩人:ふくざわゆいと | [投票][得票][編集] |
今年 最後の太陽が沈んだ
まもなく 月も後を追うだろう
月日が過ぎ行く度 歳月を重ねる度
私は あなたとの距離を感じる…
あなたはあの日 旅立ったまま
時がピタリと 止まっているのに
私はまだ この世界に ひとり残り
またこの日を迎えている…
あの日から 新年の挨拶は
星空のどこかに居る あなたが最初
周りはお祭り騒ぎだと言うのに
私にはおめでたく思えない
あなたと時間の距離を また一年
離されていくかのようで…
忘れたいワケじゃない
出来ることなら あなたの全てを
永遠に 刻んでおきたかった
残念ながら 時は私からあなたを奪う…
可愛い笑顔も 優しい温もりも
知らない間に 薄れていく…
私はあなたを忘れたくない
ひとりで新年など迎えたくない
成人式など 出たくない…
ホントは そこに振袖姿のあなたが
いたと思うと やりきれない…
私はいつまで ひとりなのか…
あなた以外 愛せるだろうか…
過去に縛られ 光が見えず
弱々しく 彷徨いながらも
私はまだ 生きている…
あなたとの距離が離されるのは
いくつになっても 心苦しい…
あなたの分まで 生きなくちゃ
分かっていながら 心寂しい…
この矛盾の中 無力な私は
時空の流れに逆らえず
運命から逃れられず
また大晦日を迎えている…
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