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フィリップの部屋  〜 投稿順表示 〜


[357] インスタント・ライフ
詩人:フィリップ [投票][編集]

戦場ではない
戦争が起きているのではない
銃弾ではなく
言葉が飛び交う
街には
悪意ばかりが溢れている

戦争は終わらない
区切りがついて
また旗を振る
生きる為に誰かが傷を生み
誰かが癒しの悦に浸り
喜びなり
哀しみなり
何かしらの涙を流す人間の宿命

すれ違う度
こすれあう
治癒することの無い痛みが
蔓延していく


ハッピー

幸福を求める度
魂だけが剥がれ落ちていくのを
誰も知らない

2012/01/03 (Tue)

[358] 窓際の席で
詩人:フィリップ [投票][編集]

起き抜けの朝に
君を待つ
時計の針は廻らない
夕方、君に掛ける言葉を生み出す為に


声が溢れる
朝陽にたゆとう
身体と心が
君を待っている


一週間に一度だけ
安直なメールのやり取りをして
来週を待つ


新しい何かが生まれる朝は
いつも僕を待っている
窓際
昨日交わした言葉たちを眺めて
一人じゃないと
心が跳ねる

2012/05/13 (Sun)

[359] お洒落な言葉
詩人:フィリップ [投票][編集]

ヴィジョンが浮かぶ
そのときには
多分
違う世界にいる

僕ではない僕が
僕に相違無い僕と
宇宙語みたいな
会話をしている


言葉を選んで
組み換える
アナグラムと似ていて
アナグラムとは違う
僕の言葉は
いつもそうだ

消えない会話をしよう

交わした言葉と文字と記号は
多分、いつもお洒落

2012/05/13 (Sun)

[360] 季節は僕らを追い抜いて
詩人:フィリップ [投票][編集]

通りの向こう側で
知らない誰かが手を振っている
何処へ行くのだろう
無邪気な風たちよ
君たちは
一体何処へと


握った手のひらから温もりが伝わって
僕の内側へと
何かが還る
さっき買った缶コーヒーと
おんなじ温度で


意味などない
意味などないから
コールドじゃない
ただ、去ってしまった君の温もりとか
在りし日の季節の温度とか


思い出したかっただけ

思い出したかっただけ

2013/06/05 (Wed)

[361] スーパームーン
詩人:フィリップ [投票][編集]

メールが帰って来ないときは
だいたい、あいつに抱かれている
触れ合うと怪我をするのに
それでも触れてしまう
無意味だとわかってたって、温度を確かめないと
僕の温度がゼロになるんだ

独りでもいい君は一人じゃない
独りじゃいけない僕は二人じゃなかった

欠けていたって
欠けていなくたって
輝くか鈍るかなんてのは
たいして変わらない

おんなじなんだ
おんなじ月だ

2013/09/20 (Fri)

[362] 
詩人:フィリップ [投票][編集]

ピアスを揺らす風が吹いて
ふいに、もう二つ開けたくなった
君と同じ数だけ
痛みを知ってみたかった
痛みとは愛の権化なり

道に迷った猫を追うそうしたら
途中で君と別れて
結局、君と出会う
出会い直し
二人で一人だということを知っている
それが人間
人間とは愛の権化なり


離れては
生きていけない奴等がいる
何故だろう
答えを知っている奴がいる
「血液が君を呼んでいる」
誰だろう
神様だろうか

くっつきあって影になる
影となってくっつきあう
僕らは
愛の権化なり

2013/09/20 (Fri)

[363] いっしょ
詩人:フィリップ [投票][編集]

離れないように
ずっと握っていたんだ、君の手を。

魂ごと。

2013/09/26 (Thu)
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