スペースが空いている物もいらない物もなくしてしまったベランダにせり出すゴムの木にかかる虹色の雨その輝きの中に新しい何かがある開かない鍵が守ってくれるたった一つの秩序が音楽とハモるその瞬間から旋律が消えていく目には見えないあらゆる営みをプラスチックコップに入ったワインが非難する僕の温度が世界にシンクロした瞬間僕が世界から去っていく悠長な朝
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