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フィリップの部屋


[299] 雨音を聴く
詩人:フィリップ [投票][編集]

木口さんの細い指が静かに髪をすいていく
ハサミの音と一緒に雨音がつぶやく
穏やかな初夏の空気を運びながら


室内に染み込んだ
パーマ液の臭いが
鼻を揺らす
僕の毛髪一本いっぽんまで
うずきそうな
恋の予感がした


カットしたばかりの自分を鏡の向こうに見つけて
とおく、去っていく雨音をすくって
耳に残す

さっき路地裏で別れたばかりの君を
少しだけ思い出した

2008/04/13 (Sun)

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