通りの向こう側で知らない誰かが手を振っている何処へ行くのだろう無邪気な風たちよ君たちは一体何処へと握った手のひらから温もりが伝わって僕の内側へと何かが還るさっき買った缶コーヒーとおんなじ温度で意味などない意味などないからコールドじゃないただ、去ってしまった君の温もりとか在りし日の季節の温度とか思い出したかっただけ思い出したかっただけ
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