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是清。の部屋  〜 投稿順表示 〜


[122] 鰐。
詩人:是清。 [投票][編集]

各方向に向いた口で、
「僕の無罪を晴らしてくれ。」

気付かない空の鱗。
其の真理と謂ふ強靭な歯で、
何人の體を肉塊へと変えたの。

もどかしい愚かしい願望なら
さつさと諦めて墓に入れば良いよ。

彷徨えば気付く此の檻の狭さ
さうだ僕等は繫がれて居るんだ、
汚したのも汚されたのも
決して僕等のせいぢやない。

外郭を剥ぎ こころと心筋を、
掻き分けて愛撫する。

嘗て肉塊で在つたものが再構築される、
昏い黄泉の水音がする、恐いよ。






2004/06/09 (Wed)

[123] サンダア・ミシン。
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網目模様の青い宙
湿った足元
繫ぐ白糸
とおく視得るね、
あなたと僕を結ぶ朝の昼の夜のミシン糸。

黄色く、
光る
怒る、
宙の槍

乾いて消え去る事恐れた昔の昔のヒトが縒ったんだね
此処から続いて遥か先へ伸びる力強い ちから

耳の奥に響く腐りかけの臓腑に染みる
僕の奥の方まで

聞こえるでしょう?

侵食していく
大地宙僕とあなたを
繫いでいく。
黄色い
ミシン。

2004/06/15 (Tue)

[124] 赤く染まれ!
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ダヴィンチ
モナリザに塗れたジャムの小瓶
上手く行かない重ねた宙と暮れかけの日の色
ざあざあ降りの 雨 に振られた足元

応お母様お父様飛んでるビル足元で潰れた感触愛し又愛され何を不満に思うのか
汚し又汚され灰皿で死んでる猫汚い煩い哀しい清潔な街在り来りな廻る毎日
感じる事の出来たすべて

あの日の朝顔
毎日同じ顔したポスト
滲んで視得なくなった虹
一段目の

トムに富む機敏に反復横跳び人生鎮静壊されるのではなく壊すのだ狂人の偉人異人以心伝心にしんが盗難センチな家犯人と思しき猫由々しき町芋洗い毎日
信じる事の出来たすべて

腐乱して全部駄目になった昨日
予定未定未来将来に振り回される今日
何も分からない明日

赤く染まれ!

2004/06/18 (Fri)

[125] 死に物狂い。
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甘い・見落した穴に突き落とされた
知らない・貴方に・心なし・僕は震える。

爪を立てた夜のあぎとに・仕返しされてる
靴擦れと物音・汚されたばかりの咽喉。

触らないで・走る僕・死に物狂いで
手放す逃げる「もう誰も居ないんだよ」

侵された夜の代償に・此処に立ってる
道連れと足跡・狂わせた秤の底

試さないで・走る僕・死に物狂いで
追い掛ける捕まる「離さないで。」

もうずっと此処で立ち止まって居たんだよ
想像と妄想と現の狭間に挟まれた足が痛んだよ
うつ伏せになったあざとい月
壊せば良い壊せば良い

触らないで・走る僕・死に物狂いで
手放す逃げる「もう誰も居ないんだよ」
試さないで・走る僕・死に物狂いで
追い掛ける捕まる「離さないで。」
愛さないで・走る僕・死に物狂いで。

2004/06/22 (Tue)

[126] 蝶の輪。
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諦めて手放して
斜め後ろに倒れ込んだ空
突き飛ばして手に入れて
其の儘前へ転げ落ちた空
積乱雲と赤い蝶

ちらばつてはなれてしまつた
よぞらのかぎとさわれない明日と
うそだらけの今日
のどを掠れさせる
わだち、空の雲の

嗚呼如何したら君を傷付けず泣かせず失はず
想いを遂げる事が出来るだらう?
腐つてまう誰も赦せない手
葦と鴉と青い蝶

ちりぢりになつて
よみのとびらあけ
うまれる
ノワール
わいざつなせかい

欲しがつてゐる
其の手も耳も足も愛しいから狂ほしいから強く抱きしめたくなる深く傷付けたくなる
再三立ち止まつて勧告を受けて未だ見つめ続ける空
廻る世界
誰と誰の?



ちみどろの手と
よるを壊したきみの
うみよりふかい
のみこまれた深い深い
わに生るせかい

廻るせかい
誰と誰の?
積乱雲と葦と鴉と
廻る、
蝶の輪。

2004/06/25 (Fri)

[127] 富と不衛生な家。
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振り返って訊ねた音が飛散したこころを繫ぐ行為可笑しい?
転ばされた先には何も無い殺された昨日の僕何も無い無いんだおかしい?
最先端の機能と喜び見違えた時様散散使用使い古された體
這い蹲り明日を嘆願する此の汚れた空見上げる僕腐った個室
侵された金色の脳サヴァイバル、アナーキズム小走り最低な秩序?
散乱した透明な君を受け入れる容器はじまりの波、谷
彷徨うんだ窺うんだ試すんだ此の世の果て僕と君の意味を
戦うんだ囁くんだ気付かぬ振り鷹揚に果て僕と君の今を
恐い?

最高に総合的に見た気分、其れだけ
汚すのが仕事其のような僕に長く輝かしい未来?
最低に最高な自分を演じているつもり

気に障った音は此間聞いた声
最後まで散らかりっ放しの此の部屋
残念そうに症状を受諾する君捌けた清浄に満足する僕
最低に転がった底辺の僕を拾い上げ手を伸ばした君を思い切り痛めつける
寒々しい部屋、噎せ返る程の温度、嘘を吐け。

2004/06/30 (Wed)

[128] 人肌の雨水。
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寂しがりの蟋蟀と滅多刺しの積乱雲、
擦れ合って生まれた黄色い糸が掻き乱す

「斑に成った所謂養成中の茎、其の全体」

愛すべき此の町で腐り掛けの青いトマト、
甘酸っぱさを感じながら夕日と後ろに倒れ行くよ。

焼けて爛れた道、昨日の夢と謂う名のアスファルト
打った水に打ち帰されて結局冷えずに君を待つ

肝心な処は何一つ聞いちゃ居ないんだ、
毎度上手く騙された僕は反撃に出る。

煩い盛りの蝉、
気を配って結果零れた、
僕の嘘と空気を湿らす生温い七月の雨。


2004/07/05 (Mon)

[129] 夏玉@。
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はっきりとした目覚める感じ
此処の処覚えない思えない感情の奔流と同じ
最低な再掲をもう一度成し遂げろよ
カスタムされた喜びの最低ライン
乾杯と三度呟いたカンパリ
炭酸は抜けてる方が好い君の好み

2004/07/16 (Fri)

[130] 夏玉A。
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穴の開いたラムネ
ビイ玉の核の核
お前が飲み干した感情の奔流
待ち侘びた愛情の日照りが続く夏の日
愛憎と帯状の日光土星の輪以上の快感探る
待命に草臥れたこころと體を
三回転半揉み解して好い加減好きにさせて

2004/07/17 (Sat)

[131] 鶴の首。
詩人:是清。 [投票][編集]

鶴の首/アイデンテイテイの確立/其れに関わった人々
愛すべき人たちの眼の前で
内臓をぶち撒けて死にたい
脳を溶かす陽射

鶴の首/アイデンテイテイの崩壊/其れに携わった人々
簡単な愛情で薄ら寒いドラマ繰り広げよう
燦燦と降り注ぐ緊張感有る日光舞台、
人形劇

愛されるべきヒトの足元に這い蹲り逝きたい
解散な快感が名残惜しげに請求ス
幾つかの期待が全体を圧迫する
今生の別れと短命な蝉の真似、
若輩者が夏を最大限に楽しもうとする
逼迫した湿度

鶴の首/ソオダ水の夜/待ち望む昼
もう好い加減にしてと幾度か叫び此の砂漠に伏す
自我と謂う名のH2O、
鶴の首伸ばして彷徨い歩く真夏の夜。

2004/07/21 (Wed)
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