詩人:是清。 | [投票][編集] |
妾はみつとも無い/水兵のやうな制服を着て/宜しく無い指を立て/現在此の時を驀進し続ける/理由何て無い/強いて云へばさうね/妾が女の子だからかしら/本当に驚いたのよ/妾確かに/四年前迄男の子だつたの/変な話ぢや無くてね/albumにも載つてゐるわ/丸で違ふ顔をした/別人が笑つてゐるのよ・随分汚れたわ、妾/彼の頃は/只強く成りたいと思つてゐたから/でも其れで良かつたのかしら/多分良かつたのよ/だつて現在貴方を支える事が出来る・夏が来るわ/妾は此の窮屈な衣を脱ぎ捨てて/夏仕様の妾で迎へに行くの/待つてゐてね/青過ぎる御空で。