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是清。の部屋


[74] 移り気御空。
詩人:是清。 [投票][編集]

今日も御空が綺麗です。
厭味な程に澄み渡つた青色を見ると、
私は少し透明な、無害な生き物になります。
然し御空は意地悪です。
忽ち曇つて仕舞ひです。

しとしと雨は降ります。
全てを歪ませるやうな曇り硝子を見てゐると、
私は少し皮肉屋になります。
例へば、朝食の席で。
真昼の居間で。
夕暮れの庭で。
真夜中の寝具で。
(「彼の時の首の痣が未だ此処に!」)

貴方は私の不機嫌を感じ取つては、
私の不愉快な遊戯に参加してくれます。
其の事で、
私がほんの少し元通りになる事を知つて居るのです。

だから私は安心して、貴方の腕に命を委ねるのです。

2004/04/27 (Tue)

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